2016年6月12日日曜日

N響第1838回 定期公演 Aプログラム

2016-06-12 @NHKホール



ウラディーミル・アシュケナージ:指揮
NHK交響楽団
ルステム・ハイルディノフ:ピアノ*

バラキレフ(リャプノフ編):東洋風の幻想曲「イスラメイ」
チャイコフスキー:協奏的幻想曲ト長調作品56*
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調作品56「スコットランド」
------------
アンコール
フェリックス・ブルーメンフェルト:左手のための練習曲 作品36*

前回のN響定期から今日までの間に他のオケを11回も聴いた。普通に定期演奏会だけを聴いておれば6~7回にしかならないはずだけど、5月から6月にかけては振替のコンサートが集中したこともあって、随分忙しかった。おまけに体調がずっと優れなかったから、本当はじっくり音楽を聴くような状況ではなかったが、だからといって欠席するのも癪なので、結局はほぼ休み無しであれこれと聴きに走った。

そのうち幾つかの演奏会、あるいは演奏曲目については心躍るものがあった。
しかし、全体を通じて、共通する不満が程度の差はあれども払拭できなかった。それは、弦の透明感の不足だ。

この頃、体調が悪いということも原因しているのだろうか、どうもオケの演奏に前向きになれない。何か、欠点を探そうとしているようなところがあって、我ながら嫌になる。
そういう、いわば、観賞鬱状態なので、よほどすごい!と思わせるものでなければ、失敗ばかりが耳について困ったものだ。

が、しかし。
この一月、ざわついた弦に欲求不満が募っていたがやっぱりN響!見事晴らしてくれた。
バランスいいし乙張効いて弦の透明度も高い。
チャイコの協奏的幻想曲のピアノの超絶技巧を楽しんだ。

ルステム・ハイルディノフがアンコールに弾いたフェリックス・ブルーメンフェルトの「左手のための練習曲」は、作曲家自体知らなかったが、これもすさまじいテクニックだった。何しろ、両手でも相当難しいと思われるが、右手を封じて素早いアルペジオを繰り広げ、そこに旋律を載せるのはもうアクロバットだ。

2016-083/♪NHKホール-05


https://youtu.be/DpGn0KLQwV0