2015年8月2日日曜日

夏休み特別公演 N響ほっとコンサート ~オーケストラからの贈りもの~

2015-08-02 @NHKホール


山下一史:指揮
May J.:ボーカル*
NHK交響楽団
平井理央:司会

・「バック・トゥ・ザ・フューチャー」-メイン・テーマ
・「シンフォニック!『メリー・ポピンズ』」
・「スター・ウォーズ組曲」-「メイン・タイトル」、「ダース・ベイダーのテーマ」、「王座の間とエンド・タイトル」
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・「アナと雪の女王」-Let it go(レット・イット・ゴー)*
・「レ・ミゼラブル」-I dreamed a dream(アイ・ドリームド・ア・ドリーム)*
・「タイタニック」-My heart will go on(マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン)*
・「ゴッドファーザー3」-マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
・「ダイ・ハード2」-シベリウス:交響詩「フィンランディア」
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アンコール
「E.T.」-フライング・テーマ 


去年まではこの催しはミューザの「フェスタサマーミューザ2015」の一環としてミューザで聴いていたけど、今年はNHKホールのプログラムはミューザでのプログラムに、歌手のMay J.による映画主題歌の演奏が追加されたので、こちらを選ぶことにした。

この日は、併せて、子供たちを中心とした楽器体験が行われたこと、子供向けの格安料金設定が行われたこと、それに「アナ雪」効果もあるだろう。大勢のちびっ子、親子連れでNHKホールのロビーもホール内も埋め尽くされた。

演奏された作品はその音楽が使われた映画も大好きなものばかりで、一部客席を潰して拡張された大舞台に大規模なオーケストラが並び、今日は、舞台に飾り物も作ってあって、音楽に応じて色とりどりの照明を受けてきれいだった。

May J.の歌は、アナ雪の「Let it go」を放送などでかなり聴く機会があったがナマで聴くのは初めて。
NHK交響楽団との共演は今回初めてと言っていたが、堂々たる歌唱ぶりだった。
3曲止まりだったのが惜しいな。

終盤、やはり映画で用いられたクラシック音楽として「ゴッドファーザー3」から「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲。これは、映画の終盤、オペラ座内外での惨劇の後、コルレオーニの慟哭と死の悲痛をいやが上にも高める効果を発揮する。残酷なシーンとは対極の美しい音楽だ。

そして「ダイ・ハード2」から交響詩「フィンランディア」。
これも終盤、悪党の乗ったジャンボを爆破させたことで滑走路に灯りができ、ブルース・ウィリスの妻が乗った飛行機が着陸してくるほっとするシーンに重なって大団円を盛り上げる。

演奏はいずれもまずまずだが、やっぱりN響が巧さを発揮したのは「フィンランディア」だったと思う。

映画音楽の中では、アンコールに演奏した「E.T.フライング・テーマ」が、とてもシンフォニックな響きを聴かせて、改めてジョン・ウィリアムスのオーケストレーションの素晴らしさを感じた。

司会が大舞台に慣れていないのか、自信がないのか、3500人の観客を引きつけるには人間的魅力に乏しくアナウンサーとしても力不足で原稿棒読みのようだったのは大いに残念。
昨年の司会者小林麻耶もプロの仕事ぶりじゃなかった。
以前はNHKの高橋美鈴さんなどが司会をしていたけど、どうしてNHKのアナウンサーを使わないのだろう。彼女たちなら間違いない仕事をしてくれるのに。
個人的には井上あさひさんなんかにやって欲しいね。



♪2015-73/♪NHKホール-07