2015年1月17日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団特別演奏会 ミューザ川崎シンフォニーホール  ~ウィーンの風 ―甦る名曲たち~ 

2015-01-17 @ミューザ川崎シンフォニーホール


サッシャ・ゲッツェル(首席客演指揮者)
山本裕康(首席チェロ奏者)
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

ワーグナー:舞台神聖祝典劇「パルジファル」より第1幕への前奏曲
コルンゴルト:チェロ協奏曲ハ長調
ベートーベン:交響曲第3番変ホ長調「英雄」
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アンコール
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番から「サラバンド」(チェロ)
J.シュトラウスⅡ:ポルカ「浮気心」(管弦楽)


1月半ばだというのにチャイコのピアノ協奏曲が2回続き、「英雄」も中1日での登板だ。飽きる訳ではないけど、ワクワク感はない。
特に「英雄」は、指揮者もオケも同じ。ホールが異なるだけ。
今回は定期とは別の演奏会だったので、事情を知った上でチケットを買ったのだから文句は言えない。

特別演奏会の方はシニア割引があって安いのと、ホールや座る場所で同じ演奏の音の響がどう異なるか、という興味もあったから。

で、その音響は、県民ホールも良く鳴っていたし、ミューザもどこで聴いてもそれなりの楽しみがある、ということを再確認した。

コルンゴルトについては1枚のCDも持っていないけど、バイオリン協奏曲は何度か聴いている。
しかし、チェロ協奏曲も書いているとは知らなかった。

バイオリン協奏曲ならYoutubeで視聴もできる。Amazonでホンのさわりだけなら試聴も可能だ。
ところが、チェロ協奏曲となるYoutubeでもAmazonでも見当たらない。
悲しいかな、昨日聴いた曲を思い出せないのだ。サワリだけでも聴けばどんな感じだったかくらい思い出せると思うのだけど…。
まあ、短い曲だった。全1楽章だったと思う。

ぎりぎり19世紀末の生まれだけど、20世紀の作曲家だ。ユダヤ系であったために故国オーストリアでは長く活動することができずハリウッドに渡った。映画音楽の作曲家として名高いが、20世紀の作曲家と言っても基本的には後期ロマン派で、あまりこむつかしいところはなかったように思う。
この曲も、元は映画のために書かれた作品を後日手を入れてチェロ協奏曲に仕上げたらしい。ただ、なんとしてももう一度聴きたいといったピンと来るようなものはなかったけど、これも何度も聴いておれば面白さが湧いてくるのかもしれない。



「英雄」は一昨日、同じ演奏家の組合わせで聴いているが、前回は第4楽章がゆったりしていると思ったが、その後、手持ちのCDを聴いてみたら、万事遅めの朝比奈隆は別としても万事速めのトスカニーニでさえ後半(Poco Andante)はずいぶんゆったりだったので、サッシャ・ゲッツエル(ウィーン生まれ)のテンポは、案外オーソドックスなものなのではないか、と思い直して聴いた。
そう思って聴けばこれでいいのかな、とも思えてくる。

去年N響で聴いたロジャー・ノリントンのベートーベン第7番や11日に聴いたジャナンドレア・ノセダ指揮N響の「運命」に驚嘆した僕としてはノリントンやノセダが「英雄」をどう料理するのかも是非聴いてみたいものだ。



♪2015-8/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-02