2015-01-15 @県民ホール
サッシャ・ゲッツェル(首席客演指揮者)
小山実稚恵(ピアノ)
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23
ベートーベン:交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
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アンコール(オーケストラ)
J.シュトラウスⅡ:ポルカ「浮気心」
12日に東響+中村紘子でチャイコフスキーのピアノ協奏曲を聴いたばかりだったが、今日は神奈フィル+小山実稚恵で同じ曲だ。
ちなみにベートーベンの「英雄」も17日に同じくサッシャ・ゲッツェル+神奈川フィルで聴くことになっている。
最近、コンサートが続いているので、図らずも結果的にしりとり遊びみたいな選曲が続いている。
同じ曲ばかりでは面白味がないけど、一方で聴き比べという楽しみもある。「英雄」の方は演奏者が同じでも今度はミューザ川崎シンフォニーホールなので、ホールの違いが音楽にどう影響するのか、という聴き方もできる。
さて、チャイコフスキーだけど、今日の小山実稚恵、もともと個人的には好みにフィットする人なのだけど、中村紘子のケレン味のある演奏(心の中で「女コバケン」と僕は呼んでいる。)に比べて、実にノーマルで端正な演奏だ。大げさなテンポルバートで気を惹くようなことがなく、だいたいインテンポだった。楽譜に書いてないことまでは演奏しないという感じがしたがどうなのだろう。とにかく、僕としては聴いていて好ましい。
アンコールがなかったのはちと寂しかったが。
「英雄」はややテンポが遅い気がしたが、僕はベートーベンの交響曲はアップテンポで乾いたのが好きなので、好みとは違う方向だけど、全体としては気合の入った熱演だった。先日の東響のチャイコや「新世界より」に比べて弦の編成が大きかったせいで、重厚な響だった。
NHKホールを範にしたという県民ホールはなかなか音がしっかり届いて迫力があるのがいい。
隣の老婦人が携帯電話の電源を切らず、マナーモードにさえせずにかばんに入れていたので、第1楽章が始まる直前になりだした。慌てて止めたが、スリープにしただけで電源を切った様子がない。これではまたかかってくるのではないかと不安に思っていたら、案の定、第3楽章でまたピロピロだ。
おかげで集中力を欠いてしまった。
今どき、電源を切らないなんて、また、一度着信して恥をかいているのになおも電源を切らないなんてまったくその感覚が信じられない。
終演後、穏やかに注意をした。「電源の切り方をご存じないのですか?」すると、「主人の具合が悪くて電源切る訳にゆかなかったんです。」という理解不能な答え。演奏中でも電話にでるつもりだったの?そんなに心配なら家で看病していなさいよ。
「そうであっても、演奏中は電源を切るべきでしょう。」「はいすいませんでした。」という次第だ。
本当に済まないと思っているとは思えなかった。理解できない。
♪2015-6/♪県民ホール-01