2014-04-26 @ミューザ川崎シンフォニーホール
ジョナサン・ノット:指揮
佐藤卓史:Pf
東京交響楽団
東京交響楽団
ウェーベルン:管弦楽のための5つの小品 作品10
シューベルト:交響曲 第4番 ハ短調 D.417 「悲劇的」
ブラームス:ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 作品15
東響、今日のコンサートマスター(他のオケではコンサート・ミストレスと表記されることも。)は大谷康子だった。何時頃か覚えていないけど随分前に東響を聴いた時に既にコンサートマスターだった。当時は女性のコンマスがとても珍しかった。テレビで見かけることがあったけど、久しぶりのリアルは少し若返っているような気がしたが不思議なことだ。
ウェーベルンの「管弦楽のための5つの小品」は小品というより掌品といったほうがいいくらいで5つ合わせても6分程度だ。
無調音楽で12音技法ではないらしい(その区別もつかないと思うけど。)。妙な音がピコピコシャリシャリ鳴っているうちに終わってしまった。どこが面白いのか分からない。
指揮者のジョナサン・ノットは、そのまま、袖に引っ込むこと無く、続いてシューベルトを演奏した。
同じウィーンの作曲家ではあるけど、100年ほど時代が異なるので、続けて演奏する意図は奈辺にありや分からなかったが。
シューベルトの交響曲全8曲の中では第7番(昔は8番と言った。)の「未完成」がダントツ、ついで第8番(同9番)「ザ・グレート」が人気があり、他には5番が時々演奏される程度で、第4番となると家でもまず聴かない(今回の耳慣らしのために何度か聴いたけど)し、コンサートでも聴いたことがない。
「悲劇的」という表題はシューベルト自身が付けたそうだが、格別物語性があるわけではなく、ハ短調の雰囲気をそう評したものらしい。
まだ19歳ころの作品だというが、立派な音楽になっているのだから驚きだ。後年のシューベルト印が緩徐楽章の転調するところなんかに感じられて面白い。
ブラームスのピアノ協奏曲は、個人的には2番の方がよほどか馴染んでいるけどこの曲もなかなかの力作だ。
最初からピアノ協奏曲として構想されたものではないらしく、第1楽章が印象強い出だしで始まりかつ相対的に長い。それで存在感が大きい。終楽章は短いが、晩年の作品のようなストイズムは控えめで激情奔流。挟まれた第2楽章が、妙に落ち着いた作りで物足りなさもある。
さて、今日の東響。先日(20日)、サントリーホールで聴いた時に響が心地良かったが、今日も、会場は違ったが、変わらず良い響きだった。
♪2014-35/♪ミューザ川崎シンフォニーホール02