2014年1月26日日曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 名曲シリーズ「オーケストラ 名曲への招待」サッシャ・ゲッツェル首席客演指揮者就任記念公演

2014-01-26 @ミューザ川崎シンフォニーホール



ヴァイオリン:石田泰尚
チェロ:山本裕康

サッシャ・ゲッツェル指揮:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

●ブラームス:バイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調作品102
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●ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲
●R.シュトラウス:「バラの騎士」組曲

アンコール
●ヘンデル(ハルヴォルセン編):「パッサカリア」
(Vn & Vc)
●J.シュトラウスⅡ:「狂乱のポルカ」






昨日と全く同じ演奏家、同じプログラム、開始時刻まで同じ。
違うのはコンサートホールだけ。
でも、ここが大切で、演奏場所まで同じなら、さすがにチケットを買おうとはしなかったろう。

音響効果の良いコンサートホールとして夙に有名なのが、このミューザ川崎シンフォニーホールだ。
ほかにもサントリーホール、みなとみらいホール、すみだトリフォニーなども挙げられているが、県立音楽堂も東洋一!という評判を聞いたりするし、人によってはサントリーの音はひどいという人もあって、さまざまだ。
その道の専門的知識はないが、どこもそれほど違いはないのではないかという気がする。
人によって評価が大きく異なったりするのは、結局、そのホールのどこで聴くか、によるのではないかと思う。何を聴くか、聴いた時の体調や精神状態も影響するだろう。

ミューザがおしなべて高評価なのは、キャパシティ2000弱という比較的小ぶりで、複雑な非対称のヴィンヤード形式が舞台をぐるっと取り囲んでいるので、どの席からの距離も比較的短く、どこで聴いても大きな差がないということに尽きるのではないかと思う。


果たして、音は違うか?
そんなことは分からなかった。上述したようにあちこちの場所で聴いてみないと簡単に判断はつかないし、いや、それでも分からないかもしれない。
鈍感な僕の耳には昨日のサウンドも今日のサウンドも違いは分からなかった。

それより、昨日といい、今日といい、神奈川フィルのオケとしての鳴り方がすごくいい。
いや、だんだん良くなってきた。これは場所のせいではない。
ブラームスの「ダブルコンチェルト」もR・シュトラウスの「バラの騎士」のいずれも立ち上がりはトゥッティ(全合奏による強奏)ではじまるけど、それが、…え!こんなにうまかったの?と思うくらい柔らかで透明だ。ひょっとすると僕はこれまで神奈川フィルの実力を過小評価していたのかもしれない。

「バラの騎士」はこれまで馴染みの少ない曲だったけど、要するに雑多な音楽のてんこ盛りで、オーケストレーションも凝っていて、見ても!楽しい作品だとじわじわ分かってきた。
R・シュトラウスはこのような管弦楽曲(組曲、交響詩)で名を馳せているけど、実はピアノソナタなどにもとて親しみやすい作品を残していて、ロ短調のソナタや作品3のピアノのための5つの作品なども、管弦楽作家のR・シュトラウスとはまた異なる面を見せてくれて楽しい。

♪2014-10/♪ミューザ川崎シンフォニーホール01