2020年9月16日水曜日

九月大歌舞伎 第二部

2020-09-16 @歌舞伎座



色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)
かさね


与右衛門⇒幸四郎
捕手沢田⇒隼人
同 飯沼⇒鷹之資
かさね ⇒猿之助


「色彩間苅豆〜かさね」。

「いろもようちょっとかりまめ」とはなかなか読めないのだけど、2度目なので覚えていた。到底読めそうもないタイトルほど覚えやすいものだな。

「かさね」は「累」だ。怪談「真景累ヶ淵」と同根の話である。

与右衛門(幸四郎)は、腹に自分の子を宿す累(猿之助)の身体に過去の過ちの報いが現れた事で恐ろしくなり、彼女を斬り殺して逃げるが、怨霊となった累が彼を襲う。

清元による舞踊劇で台詞は少ないが、全篇の2人の動きがしなやかで緊張が漂う。

残酷だけど美しい。
哀れだが美しい。


♪2020-050/♪歌舞伎座-04

2020年9月14日月曜日

9月中席第2部

 2020-09-14 @国立演芸場


落語 林家きよひこ⇒狸の札
落語 三遊亭めぐろ⇒ことぶき
落語 三遊亭究斗⇒ああ無常
落語 夢月亭清麿⇒バスドライバー
奇術 ダーク広和

落語 三遊亭円丈⇒夢一夜


寄席も2部制になり、各部共出演者が少なくなり公演時間も短いが料金は略不変。
実質値上げ。

一方、お客も市松の為にガラガラ(完売の日も稀に)。

これでは噺家も緊張感を保てないかもしれないが、そもそも毎年九月はつまらない。

桃太郎と円丈がトリだから。


♪2020-049/♪国立演芸場-05

2020年9月11日金曜日

新日本フィル:#33ルビー<アフタヌーン コンサート・シリーズ>

 2020-09-11 @すみだトリフォニーホール


矢崎彦太郎:指揮
三浦文彰:バイオリン*

新日本フィルハーモニー交響楽団

ビゼー:カルメン組曲第1番
サン=サーンス:バイオリン協奏曲第3番ロ短調 op. 61*
プーランク:シンフォニエッタ
---Enc------------
ヴュータン:アメリカの思い出『ヤンキー・ドゥードゥル』*
ラヴェル:「クープランの墓」から


随分久しぶりのトリフォニー。

矢崎彦太郎という指揮者は初めて。

パリ在住で仏ものが得意らしい。で、全曲仏作品。

サン=サーンスのVn協は随分久しぶりで、プーランクもいろいろ小物を聴いているけど「シンフォニエッタ」は初聴きだったが、いずれも面白かった。

冒頭「カルメン」でえらくオケの音が綺麗だなと思ったが、音楽の割に弦の編成が小さかったことがざわつきを抑えて良い効果を生んだのかもしれないが、一方で弦の厚みは不足。

しかしVn協ではそれが独奏を引き立てて三浦くんのストラディが良く鳴った。

プーランクは管が多彩に響いた。

それにしても三浦くんと管楽器以外は全員マスク姿というのは異様だよ。

最近聴いた読響、東響そして新日フィルとオケによって対処方針がバラバラだし、そもそもマスクは何の為?

近く、全席お客を入れるようになるらしいが、舞台の側も陰性確認をしてノーマスク&本来配置で頼むよ。

継続記念にCDをもらった。

去年の10月定期#26の録音でバルトークの「管弦楽の為の協奏曲」だ。

N響、読響、神フィルなども自演CDをくれるもののあまり好録音はないが、このCDはなかなか良く録れている。僕も会場で聴いている日の録音なので、拍手の中にほれ、僕のも聞こえるぞ!


♪2020-048/♪すみだトリフォニーホール-02

2020年9月9日水曜日

みなとみらいクラシック・マチネ~名手と楽しむヨコハマの午後〜 藤田真央 ピアノ・リサイタル

 2020-09-09 @みなとみらいホール


藤田真央:ピアノ

[第1部]
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第7番ハ長調 K.309
チャイコフスキー:ロマンス ヘ短調 Op.5
チャイコフスキー:ドゥムカ ハ短調 ―ロシアの農村風景― Op.59
アルカン:「短調による12の練習曲 作品39」から第12番 “イソップの饗宴”
----ENC----------------
パデレフスキー:楽興の時16-6
アザラシヴィリ:無言歌

[第2部]
ショパン:幻想曲ヘ短調 Op.49
ショパン:ポロネーズ第7番変イ長調「幻想ポロネーズ」Op.61
シューベルト:「さすらい人幻想曲」D760, Op.15 ハ長調
----ENC----------------
クライスラー:愛の悲しみ
アザラシヴィリ:ノスタルジア


藤田くん、人気者で早々完売になっていた。協奏曲は聴いたことがあるが、独奏リサイタルは初めて。会員先行の利点を生かしてかぶりつきで聴いた。

2部制で片方だけ買うこともできるが通しだと少し安い。
今日のプログラムに限れば断然<通し>で聴くのが良かった。

そういう風に構成されている。

1部モツ・チャイコ・アルカン。2部ショパン・シューベルトの順で全7曲。

厳密には年代順ではないが凡そそんな感じ。

でも、構成のキモは年代順ではなく、音楽の端正な軽やかさから作曲家の情熱の迸るまでのありさまを見せ、聴かせた…と受け取った。

間近でだったのでタッチの明瞭さが良く聴き取れた。

弱音で転がる部分も一音の撥音が崩れない。

ダイナミックレンジも広く、ピアノ音楽の面白さをしっかり味わうことができた。やはり人気だけではないな。

誠に軽やかなモーツァルト・ソナタから段々と情緒性濃厚になって、<幻想・尽くし> の2部に入る。

ショパンの幻想曲Fd、ポロネーズ7番幻想と来て、最後はシューベルトのさすらい人幻想曲だ。

これこれ!これを聴きたかった。シューベルトのPf世界に招き入れてくれたこの曲が大好物なのだ。

どこをとっても彼の正直な人間性が表れているように思うが、特に好きな2楽章Adajioにはシューベルトの熱い思いが溢れている。その41小節目からは64部音符の行列が降り注ぐ涙の如く続き、次の小節から暫くは1小節が2段に及び黒丸で埋め尽くされる。


最終楽章も、これでもか!これでもか!と恥ずかし気もなく青春している。そこがたまらない。

藤田くんもこの曲が好きなのだ。弾き終えると玉の汗で、袖で拭ったはずなのにカーテンコールで出てきた時もまだ汗を拭いていた。

いやはやとても良い感じで、僕のイメージどおりの「さすらい人」に仕上がっていてもうたまらなく嬉しかったよ。


♪2020-047/♪みなとみらいホール-11

2020年9月8日火曜日

ランチタイムコンサート 注目若手奏者LEOが伝える箏の魅力

 2020-09-08 @ミューザ川崎シンフォニーホール

箏:LEO(今野玲央)♠︎
フルート:神田勇哉(東フィル首席)♣︎

吉松隆:「双魚譜」からⅣ.急の魚♠︎♣︎
宮城道雄:春の海♠︎♣︎
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007 Ⅰ.プレリュード♠︎
J.S.バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1007 Ⅰ.アルマンド♣︎
大西茜:邂逅-六段とSerenadeによる-♠︎♣︎
ドビュッシー:「子供の領分」から Ⅴ.小さな羊飼い♠︎♣︎
沢井比河流:土声より♠︎♣︎
--------------
グノー:アヴェ・マリア♠︎♣︎


琴とフルートの組合せ。名人にかかればそれぞれが単独でも魅力的だけど、両者の相性の良さを実感した。

特に初聴きの現代曲が面白い。

琴は曲によって13、17、25絃を弾き分けた。しかも、バッハやドビュッシーと合わせるので演奏中に調弦?しながらの離れ業。


定番「春の海」や「六段」が琴の名曲として知られる。前者はいろんな楽器の組合せで聴くが、Flと琴が最高ではないかと思わせる程に、激しい息遣いから消え入るような弱音まで観客は耳を澄ませた。短縮版だったのが残念。後者ではシューベルトのセレナーデが乗るという和洋折衷アイデア。


ちょっと無理な気もしたな。調弦というか旋法の違いでしっくり感が損なわれる部分あり。まあ、実験として面白いが。


この演奏会は気楽に楽しめる1時間。

それが五百円(会員割引で四百円😓)というから申し訳ない気がする。川崎市内の企業がスポンサーになっているから可能なのだろう。


♪2020-046/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-12

2020年9月6日日曜日

みなとみらいクラシック・マチネ~名手と楽しむヨコハマの午後〜 特別公演 工藤重典フルートアンサンブル

 2020-09-06 @みなとみらいホール


工藤重典◎
白石法久(第14回びわ湖国際FlCon第1位)◯
山内豊瑞(第1回三田ユネスコ・FlCon第1位)⌘
東佳音(第13回仙台FlCon第1位)♡
長崎麻里香(ピアノ)♧

ベートーベン:二重奏曲 アレグロとメヌエット ト長調 WoO26◎♡
J.S.バッハ:G線上のアリア◎♡♧
シューベルト:アヴェ・マリア◎♡♧
ベートーべン:ロマンス第2番ヘ長調 Op.50◎♧
ドップラー :2本のフルートとピアノのためのソナタ Op.25◎⌘♧
ベートーベン:からくり時計のためのアダージョ ヘ長調 WoO33,No.1◎♧
ブラームス:ハンガリー舞曲第6番⌘♡♧
ドボルザーク:スラヴ舞曲ホ短調 Op.72-2◎♡♧
ドビュッシー:月の光◎♡♧
吉松隆: 鳥ぷりずむ Op.45⌘◯♧
ポール・ボノー:ディベルティスマン◎◯⌘♡♧
----ENC----------------
モーツァルト:きらきら星変奏曲◎◯⌘♡♧
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番◎◯⌘♡♧


ランパルの愛弟子…にしてはもうしっかりオヤジだけど、腕前はますます磨きがかかっている?

門下の若手3人&Pfで、Fl二重奏からPf四重奏まで休憩込みで2時間半みっちりと。

Flアンサンブルには珍しくベト作品がオリジナルのFL二重奏曲を含む3曲が取り上げられた。


御大も若手もみんな上手で本当に美しい音色で見事なものだ。

欲を言えば、せっかくの四重奏なので、Sp、Al、Bsフルートなどを交えたアンサンブルも聴きたかったな。


ところで、Flマスク?なるものを初めて見たよ。

「フルートセーフティガード」というらしい。全員が歌口に付けていた。


客席最前列まで少なくとも3mはあるのにそんなものを付ける必要があるとは思えないが、困った世の中になったものだ。


開発メーカーは「夢のような」製品だと言っているが、狭い部屋での複数レッスンでは意味があるだろうが、舞台では「悪夢のような」製品だよ。


♪2020-045/♪みなとみらいホール-10

2020年9月5日土曜日

東京交響楽団 東響オペラシティシリーズ第117回

 2020-09-05 @東京オペラシティコンサートホール


飯森範親:指揮
伊藤恵:ピアノ*

東京交響楽団

ハイドン:交響曲第103番「太鼓連打」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番*
ベートーベン:交響曲第5番「運命」
-----------------
モーツァルト:ピアノソナタ第15番K545から第1楽章*


コロナの為に指揮兼ピアノが代わって、飯森氏と伊藤恵さんに。これはむしろラッキー!伊藤さんはとても魅力的!いっそのこと、曲目も変えてシューマンを聴きたかったな。

でも、モツ20番もとてもいい。彼女が弾くと処々シューマンやシューベルト風に聴こえてしまう。

特にEncで弾いたモツPfソナタ15の1楽章なんか、ロマン派のようでもあった。


1曲目のハイドンは聴き慣れたTimpのロールの前にタムタム?のロールが先行してTimpに引き継いだ。どう演奏しようと音楽的に「太鼓連打」部分は意味不明だ。観客を引き込む為に書いたという説がもっともらしい。


最後が「運命」。東響の「運命」は7月の秋山さんに次いで今夏2回目。

趣は違ったが、今回も良かった。飯森氏は奇を衒うところがなくて好感を持っているが、一聴フツーのようで当然ながら独自色が散りばめられている。やや早い目のテンポで、キビキビとしていた。弦の編成は10型対抗配置といって良いのか?12型からVn1を1P減らした形だ。

コンパクトな編成。そのせいもあったか、輪郭明確でエネルギーに満ちていた。良く響くホールだけにこの編成でも迫力十分。


音楽を情緒的に聴くのは好きじゃないけど、少なくともこの「運命」からは元気をもらって帰路についた。


Fgの可愛らしいお嬢さんは今日は乗り番じゃなかった😢



♪2020-044/♪東京オペラシティコンサートホール-04