2024-07-10 @新国立劇場
【指揮】マウリツィオ・ベニーニ
【演出】アントネッロ・マダウ=ディアツ
【美術】川口直次
【衣裳】ピエール・ルチアーノ・カヴァッロッティ
【照明】奥畑康夫
【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】TOKYO FM少年合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
トスカ⇒ジョイス・エル=コーリー
カヴァラドッシ⇒テオドール・イリンカイ
スカルピア⇒青山貴
(ニカラズ・ラグヴィラーヴァの代役)
アンジェロッティ⇒妻屋秀和
スポレッタ⇒糸賀修平
シャルローネ⇒大塚博章
堂守⇒志村文彦
看守⇒龍進一郎
羊飼い⇒前川依子
ジャコモ・プッチーニ:歌劇「トスカ」
全3幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉
予定上演時間:約2時間55分
第Ⅰ幕
50分
--休憩25分--
第Ⅱ幕
45分
--休憩25分--
第Ⅲ幕
30分
東フィル・冒頭のブラスが美しくて、それだけでまずは惹き込まれた。
…と気持ちよくスタートしたが、物語が始まると、過去何度も新国立劇場版を観ているが、これまで気が付かなかったのか、今回独自の演出なのか?堂守の演技に違和感を持った。片足を引き摺っている。なぜ、障がい者の役にする必要があるのか?この意味不明の安易な姿勢に出鼻を挫かれた。
それ以外は、いつも満足度が高い。
(放送・録画を含め)いろんな「トスカ」を観てきたが、舞台装置の立派さは新国版に及ぶものはないと思う。
全幕豪勢だが、特に1幕終盤の「テ・デウム」のシーンは圧倒的だ。同じ新国の「アイーダ」2幕より好きだ。新国版「アイーダ」は全篇紗幕の中で進行するという訳の分からない演出(ゼッフィレッリ)が大嫌い!
今回に限っては、トスカ役ジョイス・エル=コーリーが美形でトスカにハマり役だった。
カヴァラドッシのテオドール・イリンカイは前に「トゥーランドット」で聴いているが、今回も良かった。
特筆は、N.ラグヴィラーヴァの代役でスカルピアを歌った青山貴かな。海外勢に引けを取らない憎々しげで堂々たる演唱だった。
つまり、堂守の演技プランはBooだがそれを除けば、すべて水準以上で満足できたのだけど、アンジェロッティ役の妻屋秀和氏がTwitterでBooが入ったと嘆いていたが、僕には聞こえなかったなあ。
本作で今季は完了だ。
今季は「シモン・ボッカネグラ」、「エフゲニー・オネーギン」、「トリスタンとイゾルデ」、「コジ・ファン・トゥッテ」と1本おきに秀作が続き「トスカ」が有終の美を飾った。
♪2024-099/♪新国立劇場-09