2024年5月17日金曜日

みなとみらいアフタヌーンコンサート2024前期 ≪クリスタル・ヴォイス≫森麻季 ソプラノ・リサイタル

2024-05-17 @みなとみらいホール



森麻季:ソプラノ
山岸茂人:ピアノ(*ピアノソロ)

プッチーニ:私のお父様 ~歌劇「ジャンニ・スキッキ」から
プッチーニ:私が街を歩くと/ムゼッタのワルツ ~歌劇「ラ・ボエーム」から
ベートーべン:ピアノソナタ第8番ハ短調 作品13《悲愴》から 第2楽章*
山田耕筰:この道
山田耕筰:からたちの花
越谷達之助:初恋
フォーレ:ノクターン第4番変ホ長調 作品36*
ドビュッシー:星の夜
リスト:夢に来ませ
プッチーニ: 私の名はミミ ~歌劇「ラ・ボエーム」から
プッチーニ:ドレッタの夢 ~歌劇「つばめ」から
ベッリーニ:おお!幾たびか ~歌劇「カプレーティとモンテッキ」から
ショパン:ノクターン第2番変ホ長調 作品9-2*
プッチーニ:お聞きください、王子様 ~歌劇「トゥーランドット」から
プッチーニ:海にも陸にも春風はそよぎ ~歌劇「蝶々夫人」から
プッチーニ(ホジャイノフ編):《蝶々夫人》から ハミングコーラス*
プッチーニ:ある晴れた日に ~歌劇「蝶々夫人」から
-----------------------
シューベルト:アヴェ・マリア
マスカーニ:アヴェ・マリア



森麻季を聴く機会は多かったけど、リサイタルは初めて。
アンコールを含め15曲を歌った。

きれいで可愛らしく、スタイルもそこそこスリムで、白雪姫のようなピカピカドレスがかくも似合う人は少ないのではないか。

P席や袖上の席のお客さんにもクルクル回りながら顔を見せ、声を通し、サービスに努め、愛想を振りまいた。
プログラムはうち8曲はプッチーニの馴染みの名曲揃い。その他も親しみやすいものばかり。

前半、イマイチ聴きどころが少なかったが「ミミ」で覚醒したかのような拡声が大ホールに轟いた。

後半は、すっかり喉の調子が良くなったか、《クリスタル・ヴォイス》とやらが本領発揮。ステージングも控えめなMCだがとても好感を与えて満足度の高いリサイタルだった。

…とここで止めておけばかわいいのに、やはり正直に書いておこう。

歌い方に独特の癖がある。
これまでは「第九」やオラトリオなどドイツものを中心に聴いてきたので、気付かなかったが、うんと近くで15曲も聴くと嫌でも森節が耳に付く。

フレーズの頭がポーンと出ない。
とても小さな声で始まり、半拍かそのまた半拍か遅れてぬ〜と声が出てくる。
そうでない歌い方も2曲くらいあったが、ほとんどが、さぐり歌いのような、歌い方で、これは気持ちが良くない。
こんな歌い方をするオペラ歌手は他に知らない。

それに、コテコテと飾りすぎる。歌の表情が濃厚すぎて違和感を覚えるのだ。もっと、フツーの歌い方で聴きたい。

2024-065/♪みなとみらいホール-015