2024年5月29日水曜日

神奈川フィルの名手による室内楽シリーズ第18回 「フォーレ&ショーソン:フランス室内楽の名品」

2024-05-29 @フィリアホール



Vn:石田泰尚/直江智沙子*/小宮直
Va:大島亮*
Vc:上森祥平*
Pf:津田裕也*

フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番ハ短調 Op.15*
ショーソン:バイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲ニ長調 Op.21
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ショーソン:バイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲ニ長調 Op.21から第2楽章




今回は、神奈川フィルの弦メンバーの中でも石田組長ほかトップクラスが集結した。

フォーレとショーソンと言われたら、俄然フォーレが楽しみで、そのピアノ四重奏曲第1番は過去屡々聴いている(なぜか2番は聴いたことがない?)。
ショーソンの今日の作品は初聴きだ。編成が2人大きく演奏時間も長いので、後半に置かれたのだろうけど、なんとなく消化試合みたいな気持ちでいた。

前半のフォーレがまず良かった。

良席が取れず(組長が入る回は難しい。)、2階最前列正面だったが、これが音圧も十分で、案外良い響だ。でも、もしかぶりつきで聴いたたらどんなに迫力があったろう、とは思いながら聴いたが。

休憩を挟んで、初聴きのショーソン。
タイトルどおり弦楽四重奏に独奏バイオリンとピアノが加わったもの。それで組長だけは立奏した。帰宅後Yotubeで調べたら、見た限りですべて同じスタイルだった。弦楽四重奏がオケの役割を果たすバイオリンとピアノのための協奏曲なのだ。

で、始まってみると、なんとも魅力的だ。
こ難しさがなく、分かり易い。
特に弦楽四重奏部分が、通常の室内楽とは明らかに異なる役割を受け持って、Tutti、それもユニゾンの部分が何箇所も登場した。そこは、独奏のバイオリンやピアノとの”協奏”を際立てて面白い。

組長のバイオリンは、いつものとおり、繊細で美しい。

終わってみると、やはり、これはショーソンが主役だったなと実感。
アンコールで、もう一度聞いてみたいと思った中間楽章…その第2楽章をやってくれたのもとても良かった。痒い所に手が届く気配り?

♪2024-074/♪フィリアホール-06