2024年9月6日金曜日

東京シティ・フィル第372回定期演奏会 【ブルックナー生誕200周年】

2024-09-06 @東京オペラシティコンサートホール



高関健:指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
(第1稿・新全集版ホークショー校訂)


ブルックナーは好きじゃないけど、高関健さんのマニアックなスコア分析に支えられてオケも熱演だった。

14型とは思えない爆音!

しかし、実測89分の長尺のタクトが降りて、気持ちを整える暫しの余韻が始まるや否や始まったパラパラの拍手に、高関さんも多くの聴衆も戸惑いを隠せない。

何で、台無しにするんだ!
もう信じられないよ。

♪2024-119/♪東京オペラシティコンサートホール-05

2024年9月4日水曜日

東京都交響楽団 第1007回 定期演奏会Aシリーズ

2024-09-04 @東京文化会館



大野和士:指揮
東京都交響楽団
ポール・ルイス:ピアノ*

【ブルックナー生誕200年記念】

ベートーベン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37*
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調 WAB107(ノヴァーク版)
------------------------------
シューベルト:ピアノソナタ第21番 D960 から第3楽章*




この日は、マチネの神奈川フィル・アンサンブルが上出来で、気分よくソワレの都響に臨んだ。
そのせいもあって、ポール・ルイスが弾くベトPf協3番が不思議なくらい心に染み込んでくる。

Pルイスの演奏は、5年前に東響でベト2番を聴いているが、その時はこんなに興味深くは聴けなかった。
ベト3番がこんなに名曲だったのか、と今更にして、思いも新たに。

ただ、文化会館にしては珍しくPfの響は良くなかった。
籠った感じ。
第3楽章の素晴らしい出だしがモヤモヤして残念だった。

Encもとても良い選曲で、前に聴いた時もEncはシューベルトだったな。

後半は、この日が200歳の誕生日のブル7。
都響の演奏はとても良かった。

でも、ブルックナーは何度聴いても好きになれない。
この日はそれでも聴き入った方だけど、どこがいいのだろうね?

音楽的に(これが最重要だが!)つまらなさは、だんだん確信に変わってゆく。

♪2024-118/♪東京文化会館-07

神奈川フィルの名手による室内楽シリーズ第19回 「室内楽&小編成管弦楽によるモーツァルト&ワーグナー」

2024-09-04 @フィリアホール



小林雄太:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
 Vn1:執行恒宏*他7名
 Vn2:小宮直*他5名
 Va:大島亮*他4名
 Vc:上森祥平*他3名
 Cb:西澤誠治*他1名
 Fl1 / Ob2 / Cl2 / Fg2 / Hr2 / Tp1
 合計35名

モーツァルト:ディベルティメント第3番ヘ長調 K.138*

:ジークフリート牧歌 WWW.103
モーツァルト:交響曲第40番ト短調 K.550
(改訂稿:クラリネットあり)
-----Enc---------------
モーツァルト:ディベルティメントニ長調 K136から第2楽章

*は弦楽五重奏版



オケは35人の小編成。
指揮はお初の副指揮者小林雄太。
メインはモツ40番。
これが一番面白かった。

小編成ということもあって各部明瞭。
テンポが良かった。
特に3⇒4楽章と進むにつれ好感度が増した。聴き慣れない表情もあるが、ここが雄太君の工夫だろう。

特に終楽章は、とんでもなく速いというのではないけど、全編が畳み掛けるようで息継ぎもできないような緊迫感。

小林秀雄「モオツァルト」の「疾走するかなしさ」ってこれかと思ったよ。
いや、褒めすぎだけど。

♪2024-117/♪フィリアホール-07

2024年9月1日日曜日

金沢区民フィルハーモニーオーケストラ第27回定期演奏会

2024-09-01 @鎌倉芸術館



平野桂子:指揮
金沢区民フィルハーモニーオーケストラ

ベートーベン:交響曲第3番変ホ長調 作品55「英雄」
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調 作品56「スコットランド」 



思い出せない程超久しぶりに鎌倉芸術館へ。
近くて便利なのだけど、キャパが小さいせいか、都内からはちょっと距離があるせいか、ここでプロオケは聴いたことがないよ。

今日は、縁もゆかりもない金沢区民オケに何故行ったか?
指揮の平野桂子さんが好きだから。
アマオケでしか聴いたことがないけど、結構美形で、愛嬌があり、話も上手。伯林コンツェルトハウスのマルヴィッツと同じくP席で見たい!指揮者だ。活躍の場が広がることを期待しているよ。

超久しぶりの芸術館。

音響が良いのに驚いた。残響がやや長すぎるけど、そのせいでアマオケの欠点も見事にカバー。

形もキャパも大田区民ホール・アプリコによく似ていて、やっぱり、コンサートホールは、舞台はプロセニアムで客席はシューボックスが、間違いが少ないなあと思ったよ。



2曲とも弦の編成は同じ(管も?)9-8-7-7-4というコンパクトで、標準形に比べるとずいぶん歪だ。
でも、弦の高域も(残響のおかげもあって)とてもすっきりとして透明度が高い。自由席なので珍しく2Fに上がって聴いたが、音圧も十分。

管楽器は、ここぞというところで瑕疵が散見されたが、まあ、お愛嬌だ。

ふたつの3番は、いずれもTbが使われていない。
これまで、プロオケで何十回聴いたか分からないが、Tbの不在を不足に感じたことはなかったが、今日は、ここでほしいなあ、と思うところが何度もあった。

やはり、弦が薄かったからなもしれない。

♪2024-116/♪鎌倉芸術館-01

2024年8月4日日曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2024 NHK交響楽団 沼尻竜典&N響のブラームス

2024-08-04 @ミューザ川崎シンフォニーホール



沼尻竜典:指揮
NHK交響楽団
戸田弥生:バイオリン*


ブラームス:バイオリン協奏曲ニ長調 op.77*
ブラームス(シェーンベルク編):ピアノ四重奏曲第1番ト短調 op.25(管弦楽版)
-------------------------------
ハンガリー舞曲第1曲




鑑賞した芝居・音楽会は感想をツィートすることを自分に課しているので(最近ヌケが多いが)、一応聴きに行ったことを投稿しておこう。

というのも、前半は遅刻して聴けなかったし、後半もなんだか眠くて楽しめなかった。

ただ、このブラームスPf四重奏曲1番の管弦楽版は過去10年で、読響2回、東響、都響と今日が5回目なので2年に1回のペースで聴いているが、全回に共通するのは、これを16型の管弦楽でやる意味がさっぱり分からないということ。

やかましくて、全然面白くないよ。
特に今日の演奏はN響とも思えない、ガサツさ。

「いつも」、だが、終楽章のみ、聴く価値があると思うが。

寝ぼけ眼での感想だけど、刮目して聴いていたとしても感想は変わらなかったろう。

おっと、アンコールのハンガリー舞曲1番は、滅多に聴けない分厚い重奏。

♪2024-113/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-09

2024年8月2日金曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2024 新日本フィルハーモニー交響楽団


2024-08-02 @ミューザ川崎シンフォニーホール




ジョナサン・ノット:指揮(井上道義の代打)
新日本フィルハーモニー交響楽団

マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」









日高氏のHrがいつもながら安定感。
それ以外には格別感心するところはなかった。
何たって、急な指揮者交代。ミッキーではリハはやっていなかったろう。ノットもせいぜいゲネプロ入れて2-3回だろう。
初顔合わせで、リハ
も十分でないのがアンサンブルの乱れによく出ていたよ。
新日フィルはすみとりではもっと良い演奏を聴かせるね。


FSMuzaが始まって今日で4回目。ずっと定点観測しているが、一番出来が悪かった。

まあ、この7番ていろんなオケで(ノット+東響も)聴いているが、どれも感心したものはないよ。
そもそも構成感に欠け、魅力的な旋律もなく、コケ威のような強奏が多く、無駄に長いから、どこが演っても楽しめない。

Twitterをちらちら見たが、終曲した瞬間の歓声について非難するものは見られなかったが、あれっていいのかね。
全く余韻に浸るまもない。たった1人の自己主張で音楽全体が決められてしまっやような気がしたよ。傍迷惑也。

♪2024-112/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-08

2024年8月1日木曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2024 東京都交響楽団 円熟の小泉×都響 〜交響曲の王道〜

2024-08-01 @ミューザ川崎シンフォニーホール



小泉和裕:指揮
東京都交響楽団

モーツァルト:交響曲第40番ト短調 K.550
ブラームス:交響曲第1番ハ短調 op.68





「交響曲の王道」という副題だが、小泉さんは、本当に王道派だ。神奈川フィルと都響でずいぶん聴いているが、圧倒的にドイツ古典派〜ロマン派が中心で、たまにグラズノフ、チャイコが混じるが、中心はベートーベンとブラームスなので、僕としては実に安心できるマエストロだ。
ケレンがなく、端正で、正統派。

前半は珍しくモツ40番。
都響とも思えないコンパクトな編成(弦10型)で、こぎれいにまとまった。

後半は16型に拡大してブラームスの迸る禁欲ロマン?を楽しんだ。

ちょいと気になったのは、第1楽章冒頭、終楽章のクライマックスの前のテンポが遅いなと思った。ま、これはこれでいいのだけど、先生、だんだん遅めになっている?

♪2024-111/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-07