2020年1月31日金曜日

みなとみらいアフタヌーンコンサート2019後期 浜松国際ピアノコンクール覇者」ジャン・チャクムル ピアノ・リサイタル 

2020-01-31 @みなとみらいホール


ジャン・チャクムル:ピアノ

D.スカルラッティ:ソナタから
 K208 & K209 イ長調
 k64 & K517 ニ短調
ドメネク:「ピアノのための短編小説」から
 第4曲 ”かくれんぼ”
シューベルト(リスト編):白鳥の歌
「愛の使い」
「兵士の予感」
「君の肖像」
「春の憧れ」
「別れ」
「遠国にて」
「セレナーデ」
「アトラス」
「漁師の娘」
「海辺にて」
「住処」
「街」
「影法師」
「鳩の便り」
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ベートーベン(リスト編):「遥かなる恋人」から”この歌を受け取って”

2018年の浜松国際ピアノコンクールを制したジャン・チャクムルは初めて聴いた。カマキリみたいに痩身で手も脚も長いこと。大甘マスクで終演後はサイン会に長い行列。

メインはシューベルトの歌曲集「白鳥の歌」のリストによるピアノ独奏曲版。

リスト版自体が原曲とは順番が違うそうだが、今日の演奏はリストとも原曲とも異なったが、大筋では原曲に沿っていた。

このクラスになると演奏技術の巧拙は分からないが、真摯な態度でとても好感を持った。
曲解説を自らかなり細かく書いていて(訳文が悪かった。)、チャクムルのこの作品にかける思いが一層伝わった。

シューベルトの3大歌曲集では「冬の旅」が一番好き。次いで「美しき水車小屋の娘」なので「白鳥の歌」は聴く機会が少なかったが、今日改めてピアノ版を聴いてみると歌詞がなくともしみじみと感動した。

最後の2曲はシューベルトの順に沿って、壮絶な「影法師」〜明るく愛と希望を歌う「鳩の使い」で締めくくった。

この「鳩の使い」は病床にあったシューベルトの文字どおりの「白鳥の歌」である。それを知って聴くとむしろその明るさに胸を締め付けられた。

♪2020-012/♪みなとみらいホール-03

2020年1月24日金曜日

新日本フィル:#28ルビー<アフタヌーン コンサート・シリーズ>

2020-01-24 @すみだトリフォニーホール


キース・ロックハート:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

小曽根真:ピアノ*

バーンスタイン:『キャンディード』序曲
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヘ長調*
バーンスタイン:オン・ザ・タウン
ガーシュウィン:パリのアメリカ人
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ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド

キース・ロックハートという初顔の米国人がバーンスタインとガーシュウィンの陽気で賑やかな音楽を楽しそうに演奏した。
4曲中全く聴き馴染みがなかったのがピアノ協奏曲だが、これも爽快だった。
小曽根のピアノがアドリブ効かせて、超ビッグバンドジャズを彷彿とさせた。

こういう、肩肘張らないのが嬉しい。

「東フィルと新日フィルにハズレなし」という自家製格言は東フィルが前回怪しかったけど、新日フィルは本当にハズレない。いつも高水準の演奏を聴かせる。すみだトリフォニーもとても好ましい響きだ。
今日は、ピアノ協奏曲の演奏前に、小曽根とロックハートによる短いお喋りがあった。両者ともマイクを使ったが、その声がよく聴き取れた。このサイズのコンサートホールでは残響で発音がぼやけてしまう事も少なくないが、PA装置も考えてあるのかも知れないが、無駄な響きがない。

こういう良い響のホールで外さない演奏を聴くのは誠に以て楽しい。

しかし、1階席のは(後方を除いて)傾斜不足なために、前席の頭が邪魔なのがつらい。もっと傾斜をつけるか、県民ホール、オペラシティ、日生劇場のように1列毎半席分ズレた配置にしてくれたら良かったのだが。

♪2020-011/♪すみだトリフォニーホール-01

2020年1月23日木曜日

東京フィル第130回東京オペラシティ定期シリーズ

2020-01-23 @東京オペラシティコンサートホール


アンドレア・バッティストーニ:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団

阪田知樹:ピアノ*

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op30*
ベルリオーズ:幻想交響曲 Op14
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ラフマニノフ(阪田知樹編):ここは素晴らしい場所 Op21-7

ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番は、全4曲の協奏曲中一番有名だろうか。聴く機会が多いが、今日は全然身が入らなかった。
阪田くんの演奏に問題がある訳ではない。集中できなかった。体調不十分もその原因の一つだが、演奏もあまり噛み合っていなかったように思う。

メインはベルリオーズ「幻想交響曲」。
熱い音楽を見た目も熱いバッティストーニが熱く振った。しかしこちらもその熱はあまり伝わらなかった。

今季から席を(全13定期・セット券での指定席中最後方)に変えてみたのだけどその響きに馴染めなかったのかも。このままずっと馴染めないのでは困ってしまうが、多分、その場所なりの聴き方ができるようになるだろう。

それにしても、今日の東フィルは管楽器の賑やかさに比べ16型にも関わらず弦が薄かった。これまで聴いてきたなかで一番がっかりさせる演奏だった。この点は席を変えたこととは関係ないと思う。

♪2020-010/♪東京オペラシティコンサートホール-01

2020年1月19日日曜日

名曲全集第153回 これぞ王道。コンクール覇者たちの共演

2020-01-19 @ミューザ川崎シンフォニーホール


ベン・グラスバーグ :指揮
東京交響楽団

上原彩子:ピアノ*

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58*
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 作品64
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チャイコフスキー :「四季」から1月「炉端で」*

昨日も別趣向だが同じくミューザで小編成で快活な東響を聴いたが、今日は大編成で「ルスランとリュドミラ」序曲がメリハリの効いた素晴らしい演奏で<管弦楽の魅力>が爆発していた。

この曲はどのオケで聴いてもそれなりに聴き応えがあるのは、管弦楽技法の巧さだろうか。弦にあまり無理を強いていないのか分からないが、結果的に弦の破綻がない…あるいは目立たない。

上原彩子も楽しみだったが、彼女は堂々としたベートーベンを聴かせてくれたものの、中編成になったオケが少しボヤッとしたのが惜しかったが、

ところが、大編成に戻ったチャイコになるともっと雑になってしまった。

おかしい。

何が違うんだろうとずっと頭を捻りながら聴いていた。

初顔の指揮者とリハーサルが十分できなかったのか。

コンマスの急遽変更も関係ある?
変わった廣岡氏はいつになく堂々としてたが。

音の末尾が揃わないという感じがザワザワの原因だろう。

「ルスラン〜」は超速で駆け抜けてゆく音楽だからアラも目立たなかっただけなのかも。


♪2020-009/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-02

2020年1月18日土曜日

モーツァルト・マチネ第39回「青年時代」〜東京交響楽団〜

2020-01-18 @ミューザ川崎シンフォニーホール


佐藤俊介:バイオリンと指揮
東京交響楽団

C.P.E.バッハ:シンフォニア変ホ長調 Wq. 182/2, H. 664
トーマス=リンリー:バイオリン協奏曲ヘ長調
モーツァルト:交響曲第26番変ホ長調 K. 184/161a
モーツァルト:バイオリン協奏曲第1番変ロ長調

弾き振りの佐藤俊介含め最大24人編成のこじんまりしたオケが実に小気味良いアンサンブルを聴かせてくれた。モーツァルト以外にCPEバッハとトーマス=リンリーというモーツァルトと同年生まれで22歳で夭逝した作曲家の作品が演奏されたが、2曲とも多分初聴き。こういう時代の音楽だから、七面倒なものはなくいずれも明るく軽快。
好漢俊介の弾き振りに団員も楽しそに応えて、音楽共々和んだ。

♪2020-008/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-001

2020年1月17日金曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第717回東京定期演奏会

2020-01-17 @サントリーホール


小林研一郎:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団

スメタナ:連作交響詩《わが祖国》

「我が祖国」全曲の1本立て。何度かこの全6曲版を聴いている。親しみやすい音楽で嫌いじゃないけど一度に聴くにはメリハリに欠ける。それに体調不十分で肝心のモルダウでは心地よく船を漕いでしまった。

本来、この曲は弦楽合奏を楽しむには好都合な音楽のような気がする。
日フィルの弦はいつもは大抵美しい。今日は16型で分厚いアンサンブルだったが…。

しかし、席が悪い。横浜定期の振替なのでやむを得ないが、6列31番て酷いな。目の前はビオラの4Pだ。いつもこの辺で聴いている人には悪いけどオケを聞く席じゃないよ。弦の大音量に埋まってしまって管はどこにいるの?という感じで姿もほぼ見えないし音も極めてバランスが悪い。

その弦だって、近過ぎてシャリシャリキンキンだ。
演奏自体はかなり好演したと思うが、本来の日フィルの音楽ではなかった。

そもそも振替席が悪いのは日フィルに限らない。
そのくせ、僕の左隣(センター寄り)は2つも空いていた。どころか、中央ブロックにもいくつも空席があった。つまり、振替はその時点で良席は売れる可能性を見込んで温存し、売れそうにない席に振り替えるらしい。

定期のお客様をもっと大事にしてくれよ。中央Bで穴が開いているのはみっともないぞ!

別件:1月N響で日フィルの辻本氏が首席に座っていたので客演かと思っていたが、先月末で退団したと書いてあった。改めてN響のプログラムを見たら首席ではないが名前が出てたよ。

♪2020-007/♪サントリーホール-01

2020年1月16日木曜日

ともよあずさ 〜ニューイヤーコンサート2020〜

2020-01-16 @みなとみらいホール


堀部ともよ:ピアノ*
中村梓:マリンバ**

モーツァルト:バイオリン・ソナタ第25番ト長調  K301
ドビュッシー:ベルガマスク組曲*
シューマン:幻想小曲集 Op.73
ゴリンスキー:ルミノシティ**
ミヨー:スカラムーシュ
-------------
ポッパー:ハンガリー狂詩曲 Op68
* ** はソロ演奏

ともよさんのピアノと梓さんのマリンバという珍しいデュオ。
みなとみらいホールで毎年リサイタルをやってもう15年とか。
その前はかなっくホールで演ったそうだ。おいおい地元だよ。
それにしてはつい最近までこのデュエットの存在すら知らなかった。

マリンバもいろいろ種類があるのだろうが今日のはえらく大きくて実に豊かな低音が出るので、スタインウェイにも負けない位だ。
音域もかなり広く、音色も木のぬくもりがアコースティックに響くので非常に魅力を感じた。
ピアノとは相性が悪いのではないかと思っていたが、むしろ良すぎて溶け合ってしまいがち。
編曲に工夫が必要か。或いは、1曲中部分的にマレットを変えても良かったのではないか。

両者1曲ずつソロを弾いた。
ともよはベルガマスク組曲で丁寧で美しい。
梓はゴリンスキーのルミノシティ。これは作曲家も作品も全く初めて。楽器として歴史の浅いマリンバのオリジナルといえばどうしても現代音楽になってしまうが、これが結構面白かった。

とても心地よい演奏会だったがもう少しお客が欲しい。
このコンビもMC入れるとか、もう少し観客心理にアプローチした方がいいね。

♪2020-006/♪みなとみらいホール-02

2020年1月13日月曜日

ベートーベン ピアノ三重奏曲 全7曲演奏会 〜石田泰尚 Vn /門脇大樹 Vc /津田裕也 Pf〜

2020-01-13 @みなとみらいホール


石田泰尚:バイオリン
門脇大樹:チェロ
津田裕也:ピアノ

ベートーベン「ピアノ三重奏曲」全曲
Part 1
第1番変ホ長調 Op.1, No.1
第2番ト長調 Op.1, No.2
第3番ハ短調 Op.1, No.3
第4番変ロ長調「街の歌」Op.11

Part 2
第5番ニ長調「幽霊」Op.70, No.1
第6番変ホ長調 Op.70, No.2
第7番変ロ長調「大公」Op.97

ベートーベンイヤーの開幕にふさわしいベートーベン:ピアノ3重奏曲全7曲の<全曲演奏会>だ。
拘束6時間30分。
夕食中断を除いた正味が4時間15分と、ワーグナー「神々の黄昏」も吃驚の長尺演奏会。

そしてかくも長いにもかかわらず、一瞬もダレルことがない。これほど高密度の演奏会は極めて稀だ。

まだ1月13日にして、既に2020年のベストかも!

いや、この演奏会を超えるものが一度も聴けないなんてそんなことがあっては情けない。せめて同率ベスト5くらいに収まって欲しいが、そんな気持ちにさせる得難い音楽体験をさせてもらった。

このトリオ、特段トリオ名がないようだ。今回、この演奏会のために編成したトリオである。とは言え、石田・門脇は同じ神フィルの仲間。津田は石田との共演が多い。門脇と津田はトリオ・アコードの面子で白井圭が石田に変わったのが今日のトリオだ。

いずれも気心知れた仲間で完璧なまでの合奏力。

徹頭徹尾丁寧で美しい音色で全曲通す石田のバイオリン。
門脇のチェロもピアノ低域と溶け合うユニゾンなどゾクゾクさせる。

この演奏を素晴らしい響のみなとみらい小ホールで聴けたことも幸運だった。
石田と白井圭とは趣が違うがこのトリオも是非再度聴いてみたい。


最初の6曲はまるで1年程度の短期間(実際は13年強を要している。)に作曲したのかと思うほど、重複感がなく、次々と新しい試みに溢れている。
それでいて、順番どおり聴いてゆくと一つの大伽藍が完成するような気になる。

そして最後の大物「大公」はなんと豊かな楽想だろう。ピアノ・トリオの最高傑作と言われているが、今日の演奏を聴くとまさしくそのとおりで、チャイコフスキーやメンデルスゾーンなど他にも好きなピアノ・トリオはあるが、やはり音楽性、格式など、到底「大公」に太刀打ちできるものではなく、次元の異なる楽しみとして聴くべきだと強く思った。

第7番「大公」は全7曲中でも一番有名で聴く機会も一番多かったが、今日は引き込まれて集中したから発見も多かった。

第2楽章の冒頭のVcの旋律が変ロ長調の主音から始まる上行音階そのままを絶妙に刻んだものだとは!ベートーベン交響曲1番の終楽章も似た趣向だが、あれは属音から少しずつ小出しに上行する仕掛けなので聴いていてもすぐ分かるが、まさか音階そのままだとは!

第3楽章から終楽章へはアタッカでD長調からBb長調へ転調する。そのままでは繋がりが悪いので最後の1小節はその前小節と同じ音形を使いながら和音が変わる。第3楽章の主和音DからD減7で不安を煽って終楽章B♭の主和音の7th(?)が引き継ぐが真の解決は持ち越し。この和音1つが齎す変化が絶妙で燃えた。

いやはやベートーベンこそ西洋音楽の核心だという平凡な事実をベートーベン漬けの半日で思い知らされた気がする。

♪2020-005/♪みなとみらいホール-01

2020年1月12日日曜日

1月中席

2020-01-12 @国立演芸場


落語             桂鷹治⇒桃太郎
漫才    宮田陽・昇
落語    桂歌蔵⇒壺算
相撲漫談  
落語    桂幸丸⇒年賀状
 ―仲入り―
講談    神田阿久鯉⇒水戸黄門記〜出世の高松
落語    桂南なん⇒棒鱈
紙切り   林家今丸
落語    三笑亭茶楽⇒寝床

今日は演者が3人も変わった。特定の演者を楽しみにしている訳ではないけどこんなに変わっちゃ番組表の意味がない。
肝心の落語に見るべきものがなく、宮田陽・昇の漫才と今丸の紙切りが楽しめた。
トリの茶楽は可笑しい噺なのに盛り上がらず。工夫が足らないのでは?


♪2020-004/♪国立演芸場-01

2020年1月11日土曜日

N響第1930回 定期公演 Aプログラム

2020-01-11 @NHKホール


クリストフ・エッシェンバッハ:指揮
NHK交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団

ソプラノ:マリソル・モンタルヴォ
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子

マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」

クリストフ・エッシェンバッハの指揮はあまり聴いていないが、2017年のN響「第九」を外連味たっぷりに捏ねくり回した罪人という印象を持っていたが、今回はマーラー自体が外連味の塊なので性に合っていたのだろう。あまり違和感は感じなかった。

N響らしくなくアンサンブルとしては不安な部分もあったが、数の力と音圧でねじ伏せた感じ。

途中から睡魔と戦う羽目に。

2-3楽章は耳に入っていたというだけだが、我が気力は4楽章から「復活」した。

メゾがしっかりよく通る声だったがソプラノの声質が線が細く両者の絡みはぼんやりしていた。

少しフライング気味の拍手や熱烈に続く拍手と長いカーテンコールに、それ程でもなかろうと1人孤独に醒めていた。

2020-003/♪NHKホール-02

初春歌舞伎公演「通し狂言 菊一座令和仇討」

2020-01-11 @国立劇場


四世鶴屋南北=作『御国入曽我中村』より
尾上菊五郎=監修
国立劇場文芸研究会=補綴
通し狂言「菊一座令和仇討」
(きくいちざれいわのあだうち)四幕十場
             国立劇場美術係=美術

序   幕 鎌倉金沢瀬戸明神の場
               飛石山古寺客殿の場
               六浦川堤の場
二幕目   朝比奈切通し福寿湯の場
               鈴ヶ森の場
三幕目   下谷山崎町寺西閑心宅の場
               大音寺前三浦屋寮の場
               元の寺西閑心宅の場
大   詰 東海道戸塚宿境木の場
        同   三島宿敵討の場

(主な配役)
幡随院長兵衛/寺西閑心実ハ蒲冠者範頼⇒尾上菊五郎
三日月おせん実ハ佐々木の娘風折/頼朝御台政子御前⇒中村時蔵
笹野権三⇒尾上松緑
白井権八⇒尾上菊之助
大江志摩五郎/梶原源太景季⇒坂東彦三郎
江間小四郎義時/おせんの手下長蔵⇒坂東亀蔵
権八妹おさい⇒中村梅枝
大江千島之助/笹野の家来・岩木甚平⇒中村萬太郎
安西弥七郎景益⇒市村竹松
権三妹八重梅⇒尾上右近
新貝荒次郎実重⇒市村光
万寿君源頼家⇒尾上左近
茶道順斎/湯屋番頭三ぶ六⇒市村橘太郎
同宿残月/判人さぼてんの源六/和田左衛門尉義盛⇒片岡亀蔵
今市屋善右衛門/秩父庄司重忠⇒河原崎権十郎
白井兵左衛門⇒坂東秀調
遣手おくら⇒市村萬次郎
笹野三太夫/大江因幡守広元⇒市川團蔵
家主甚兵衛⇒坂東楽善
         ほか

国立劇場の正月公演は、毎年、菊五郎劇団の奇想天外な芝居と決まっている。
今年は「菊一座令和仇討」。
槍の権三、白井権八、幡随院長兵衛、頼家、北条政子など知った名前が蘇我の仇討ちを拝借しながら時空を超えて絡み合う。令和は取ってつけただけ。
正月にふさわしい華麗な舞台。

いつもながら、彦三郎・亀蔵兄弟の滑舌の良さが気持ち良い。
松緑も久しぶりに大きな役で菊之助といいコンビだった。

国立劇場での両花道は8年ぶりだそうな。僕は観ているはずだが、思い出せない。
その両花道は下手が松緑、上手が菊之助で、同時に出たり引っ込んだりするのだが、右を見て左を見てと忙しい。

♪2019-002/♪国立劇場-01

2020年1月3日金曜日

NHKニューイヤーオペラコンサート

2020-01-03 @NHKホール


アンドレア・バッティストーニ:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団
新国立劇場合唱団
二期会合唱団
びわ湖ホール声楽アンサンブル
藤原歌劇団合唱部

■出演
大沼徹(バリトン) 
森谷真理(ソプラノ)
砂川涼子(ソプラノ)
中島郁子(メゾソプラノ) 
宮里直樹(テノール)
大西宇宙(バリトン)
田崎尚美(ソプラノ)
青山貴(バリトン)
大村博美(ソプラノ)
笛田博昭(テノール)
妻屋秀和(バス)
村上敏明(テノール)

グザヴィエ・ド・メストレ(ハープ)

林美智子(メゾ・ソプラノ)
森麻季(ソプラノ)
上江隼人(バリトン)
中村恵理(ソプラノ)
福井敬(テノール)
■司会
高橋克典(俳優)
髙橋美鈴アナウンサー

ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」から「行け、わが思いよ、金色の翼に乗って」
   合唱
ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」から「私は町の何でも屋」
   大沼徹(バリトン) 
ヴェルディ:歌劇「椿姫」から「ああ、そはかの人か」~「花から花へ」
   森谷真理(ソプラノ)
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」から 花の二重唱「桜の枝をゆすぶって」
   砂川涼子(ソプラノ) 中島郁子(メゾソプラノ) 
ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」から 友情の二重唱「われらの胸に友情を」
   宮里直樹(テノール) 大西宇宙(バリトン)合唱
ドボルザーク:歌劇「ルサルカ」から「月に寄せる歌」
   田崎尚美(ソプラノ)
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」から 夕星の歌「優しい夕べの星よ」
   青山貴(バリトン)
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」から 復活祭の合唱「主はよみがえられた」
   中島郁子(メゾ・ソプラノ) 合唱
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」から「お聞きください」
   大村博美(ソプラノ)
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」から「泣くなリュー」~ 第1幕フィナーレ
   笛田博昭(テノール) 大村博美(ソプラノ) 妻屋秀和(バス)大沼徹(バリトン)
   宮里直樹(テノール) 村上敏明(テノール)合唱

“ハープによるオペラ・ファンタジー”
   グザヴィエ・ド・メストレ(ハープ) 林美智子(メゾ・ソプラノ) 森麻季(ソプラノ

ヴェルディ:歌劇「リゴレット」から「悪魔め、鬼め」
   上江隼人(バリトン)
ヴェルディ:歌劇「シモン・ボッカネグラ」から「悲しい胸の思いは」
   妻屋秀和(バス)合唱
ヴェルディ:歌劇「オテロ」から「アヴェ・マリア」
   大村博美(ソプラノ)
ヴェルディ:歌劇「運命の力」から「神よ、平和を与えたまえ」
   中村恵理(ソプラノ)
マスネ:歌劇「ウェルテル」から オシアンの歌「春風よ、なぜ私を目ざますのか」
   笛田博昭(テノール)
グノー:歌劇「ファウスト」から「宝石の歌」
   砂川涼子(ソプラノ)
ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」から「人知れぬ涙」
   村上敏明(テノール)
プッチーニ:歌劇「ボエーム」から ムゼッタのワルツ「私が町を歩くと」
   森麻季(ソプラノ)
ジョルダーノ:歌劇「アンドレア・シェニエ」から「ある日、青空をながめて」
   福井敬(テノール)
ヴェルディ:歌劇「椿姫」から 乾杯の歌「友よ、さあ飲みあかそう」
   出演者全員 合唱

クラシック界の紅白歌合戦…でもないけど、楽しいお祭りに行ってきた。
今が旬の実力と人気を兼ね備えた
ソプラノ6人、
メゾソプラノ2人、
テノール4人、
バリトン4人、
バス1人。

馴染みのあるアリアの名曲釣瓶撃ち。まさに至福の2時間。

Eテレ生放送なので、帰宅後録画をチェックしたら、薄くなりかけた後頭部がしっかり写っていた。


2020-001/♪NHKホール-01