神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ:三浦謙司*
2021-09-10 @東京芸術劇場大ホール
パーヴォ・ヤルヴィ:指揮
NHK交響楽団
バルトーク:組曲「中国の不思議な役人」
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
N響『定期』今季劈頭の回であり、久しぶりのPヤルヴィの登場である。
加えて、コロナ禍が産んだ珍現象?客席全員が”定期会員”のみというのも普段にない心地よい緊張感を漂わせた要因ではないか。
プログラムはバルトーク2本。
「管弦楽のための協奏曲」はしばしば聴くが、「中国の不思議な役人」は生では初聴きだったかもしれない。
いずれも親しみやすい音楽ではないけど、気合十分の優れた演奏家集団の手にかかるとこれが実に面白く聴くことができるのだ。
昨日の某オケがぼんやりしていたので、余計にN響の個人技と合奏能力の高さを思い知った。
池袋C定期は毎回60~80分休憩なしのプログラムだ。
そんな短時間の演奏会の為に横浜から池袋までわざわざゆくかなあとも思っていたけど、今日のような鉄壁のアンサンブルを聴けるなら十分価値がある。
入国後の待機期間が不足したPヤルヴィはその筋のお達しにより格別の感染対策をとることになって、楽団員と極力距離を取らなくてはならない為、従来にない入退場方法が可笑しかった。
♪2021-093/♪東京芸術劇場大ホール-02
2021-09-10 @ミューザ川崎シンフォニーホール
三原麻里:オルガン◇
原田真侑:オルガン◆
ホルスト(河野和雄編曲):組曲『惑星』から「木星」◇◆
ラングレ:フェット(祭)◆
ヴィエルヌ:夜の星◇
サン=サーンス:死の舞踏◇◆
コープランド:「アパラチアの春」から◇◆
1非常に遅く/2速く/7穏やかに、流れるように/8中くらいの速さで、とても穏やかに
全く初めて聴く作曲家(ラングレ、ヴィエルヌ)もあり。
〜快楽・夢と神秘の世界〜のうち「夢」の世界には易々と入ってゆけたが「快楽」も「神秘」も感じないままに終わってしまった。
「木星」や「死の舞踏」のように馴染んでいる曲ではどうしても原曲と比べて物足りなさを感じ、5千本超のパイプを持つ日本有数の大オルガンならもっと変化に富んだ音色を作れないものだろうかと思いつつ、J.S.バッハの曲のような壮大な響とかお尻が震えるような轟音とかを待っていたのだが、ちょっと軽かったなあ。
会員料金450円で文句言っているよ!
ま、昼時にはこんな感じでいいのかもしれないけど。
♪2021-092/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-29
2021-09-09 @サントリーホール
デイヴィッド・レイランド:指揮
東京都交響楽団
北村朋幹:ピアノ*
シューマン:歌劇『ゲノフェーファ』序曲 op.81
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491*
シューマン:交響曲第2番 ハ長調 op.61
----アンコール-----------
シューマン:天使の主題による変奏曲から主題*
序曲は締まりのない響きだった。
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番も大いなる期待が裏切られた。弦12型でも大きすぎたか。
北村君が下手な訳じゃないけど、ピアノがきれいに響かない。これはサントリーホールの欠点だ。ピアノの響きが重く、暗い。
後半のシューマン交響曲第2番。
最近では東響・都響・神奈川フィル、そして再び都響で今日聴いたが、どこが演奏しても冒頭のバラバラ感が拭えないのは、シューマンの管弦楽技法に問題があるように思う。
それでも徐々に響きが厚みを持ってきて、ようやく終楽章に来て音楽に浸れる感じだった。
シューマン自身も自虐的に1-3楽章の出来を病的と言ったそうだ。
ま、最後は都響の力技で盛上がりを見せたので、まずまず良かったか。
それにしても客席は空席が目立った。
少ないお客だけど、客演のDレイランド氏に、精一杯の拍手を送って健闘を称えた。
2021-09-03 @フィリアホール
モーツァルト:バイオリン・ソナタ 第22番イ長調 K.305
◎崎谷、草
ベートーベン:弦楽四重奏曲第2番ト長調 Op.18-2
◎崎谷、桜田、高野、鈴木
ベートーベン:ピアノ三重奏曲第5番ニ長調 Op. 70-1「幽霊」
◎崎谷、鈴木、草
演奏は相当練習を重ねたか、緻密に組み立てられていて、強音のユニゾンの荒々しさ、弱音の息を潜めて進行する重なりあいなど、息の合った、かつとても穏やかで軽快な演奏だった。
不満もあり。
中途半端な古楽的アプローチ。特にピアノ三重奏では、フォルテピアノではなく、現代のフルコンサートグランドを使っているのだから、弦楽器もモダンに徹した方が良かった。
それにしてもピアノの草嬢は初めてではなかったが、なんて可愛いお嬢さん。写真よりずっと若々しく可愛い。豊かな表情は眼福もの也。これから追っかけてみたくなったよ。
♪2021-088/♪フィリアホール-03