2024年10月29日火曜日

バレエ「眠れる森の美女」

2024-10-29 @新国立劇場



【指揮】ギャヴィン・サザーランド
【振付】ウエイン・イーグリング(マリウス・プティパ原振付による)
【音楽】チャイコフスキー
【編曲】ギャヴィン・サザーランド
【美術】川口直次
【衣裳】トゥール・ヴァン・シャイク
【照明】沢田祐二

【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

【オーロラ姫】佐々晴香(SassaHarukaベルリン国立バレエ)
【デジレ王子】井澤駿
【リラの精】 米沢唯

眠れる森の美女 The Sleeping Beauty

上演時間:約3時間20分
プロローグ40分
  休憩25分
第Ⅰ-Ⅱ幕   65分
  休憩25分
第Ⅲ幕   45分




「眠れる森の美女」はコンサートで音楽だけ聴くこともたまにあるが、大抵は有名な「ワルツ」だけのことが多いので、文字どおり全曲を聴くのは何十年かぶりだった。バレエももちろん楽しみだったが、音楽全曲を聴くというのが一番だったかも。まず、聴いたことがないと思わせるような音楽はほぼない。耳に馴染んだ名曲の連射を、東フィルがいつもながら見事な演奏で、この点はまず大いに満足させた。

しかし、やはり、素晴らしいのはバレエだ。


今日の配役はオーロラ姫が佐々晴香というベルリン国立バレエのプリンシパルで、確か、当初のキャストから代わっての登場だったと思う。
リラの精が、特に選んで観ている訳ではないけど、これまでシンデレラ、白鳥の湖ほかで可憐なところを見せてくれている米沢唯。デジレ王子もお馴染みの井澤俊と、うまいへたは分からないけど、3人とも見事なものだ。

鍛えられた足腰の筋力に支えられた超人的なバランス感覚で、軽やかに舞って、実に優雅そのもの。
いやはや、ラグジュアリーなひと時を過ごしたよ。

♪2024-146/♪新国立劇場-11

2024年10月26日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第399回定期演奏会

2024-10-26 @みなとみらいホール



小泉和裕:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
清水和音:ピアノ*

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18*
プロコフィエフ:交響曲第5番変ロ長調 Op.100



小泉氏は、本当によく聴くよ。神奈川フィルと都響が圧倒的で、取り上げるのはほぼドイツもので、たまにチャイコやドボルザーク。
で、今日のラフマは初めて。プロコは2度目だが、前回も交響曲5番だった。

小泉氏はいつも安心して聴いておられるが、今日のラフマは少しテンポがゆったりだったのは、独奏者の好みなのか。

その清水和音は、大熱演で、こんなに力の入ったラフマ2番は珍しいよ。Pfは大音量でオケが隠れるくらいによく響いた。ロマンチックなのかエモーショナルか、とにかくたっぷりと歌った。案外こういうのがラフマの真骨頂かもと思った。

後半、小泉氏による2回目のプロコ5番。プロコの交響曲となるとたまに4-6-7番も聴くが大抵5番だ。馴染んでいるせいか、あまり抵抗感もないのだけど、今日は、前半でエネルギーを使ってしまったか、イマイチ入り込めなかったね。こんな日もあるよ。

♪2024-145/♪みなとみらいホール-36

2024年10月25日金曜日

横浜バロック室内合奏団定期演奏会111回 〜室内楽の喜び

2024-10-25 @みなとみらいホール



横浜バロック室内合奏団
Vn:小笠原伸子*=+/犬飼美奈*/梅原真希子*+/藤村陽子*
Va:百武由紀*+/橋本歩*+
Vc:間瀬利雄*=+/中垣文子*+
Pf:大瀧育彦=

モーツァルト:ディベルティメント変ロ長調 K137*
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 Op.49=チャイコフスキー:弦楽六重奏曲ニ短調 op.70 「フィレンツェの思い出」+

----アンコール-----------------
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番ニ長調 作品11
から第2楽章アンダンテ・カンタービレ+




モーツァルト「嬉遊曲」が特に好きと言う訳でもないけど、続く2曲が大好物で、楽しみだった。

メンデルスゾーンのPfトリオは2曲あるけど、なぜか、生では1番しか聴いたことがない。2番もメランコリックで惹かれるのだけど。
1番は冒頭のチェロによる主題がたまらないね。
今日は、Pfが鳴り過ぎて弦に物足りなさを感じたな。

最後はチャイコの六重奏曲。
これも冒頭から鷲掴みにされるようなエモーショナルな旋律に思わず惹き込まれる。
編成は弦楽トリオを2組合わせたスタイルだけど、音楽はやはり6部に分かれていて、時に2本がユニゾンも演奏する。それを見ているのも興味深かった。
3-4楽章はどう考えてもロシア民謡風で特に終楽章は野趣溢れたロシア舞曲だ。
前半を含めどこがフィレンツェの思い出なのか分からないけど、魅力的な旋律がいっぱい仕込んであって、心地良い。

♪2024-144/♪みなとみらいホール-35

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#26

2024-10-25 @すみだトリフォニーホール



上岡敏之:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団


ァルト:交響曲第39番変ホ長調 K.543
モーツァルト:交響曲第40番ト短調 K.550
モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551「ジュピター」


上岡ちゃんには癖がある。嵌れば面白い。
今日はモーツァルト最後の交響曲3曲をまとめて聴いて、大いに面白かった。

弦の編成はすべて12型。これに加わる管打楽器もいずれも小ぶり。
テンポは速めで、アンサンブルは上岡流に彫琢…というよりむしろ刈り込んだ感じで小気味良い。
中でも強弱の変化はこだわり抜いたか、ここまで弱音を求めるかと驚くほど。
あざとくなるスレスレで品よく保って、実に面白かった。

ほとんど弦楽合奏のような音楽だが、肝心の弦がとても良い出来。モーツァルトが聴いたらびっくりしたのじゃないか。こんな美しい演奏を聴いたことがないと言うのではないか、と思ったよ。

2024-143/♪すみだトリフォニーホール-07

2024年10月24日木曜日

東京都交響楽団 第1010回 定期演奏会Bシリーズ

2024-10-24 @サントリーホール



マーティン・ブラビンズ:指揮
東京都交響楽団
アンネリエン・ファン・ヴァウヴェ:クラリネット*

エルガー:序曲「南国にて(アラッシオ)」作品50
フィンジ:クラリネット協奏曲ハ短調 op.31*(1948-49)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第9番ホ短調(1958)
------------------------
カイヤ・サーリアホ:DUFT II blühend *



3曲とも初聴きかと思いながら聴いていたが、エルガーは3回目、フィンジは2回目だった。

以前の鑑賞ノートを読み返せば、いずれも楽しめたと書いてあるが、今回は受け付けなかったよ。
演奏の問題ではなく、響が悪かった。

1曲目冒頭の弦がひどかったので、もうそこで許容限界に達した感じで、続く2曲を受け入れようとしないよ。

クラリネットも音が悪かったよ。

1週間前の東フィルの時も響は良くなかったが、季節的なものだろうか。まあ、年中通してサントリーの響はイマイチだよ。同じサントリーでもウィスキーの「響」はいいと思うが。

♪2024-142/♪サントリーホール-21

2024年10月22日火曜日

MUZAランチタイムコンサート 10月 若き音楽家たちが贈る、It's Play Jazz Time!

2024-10-22 @ミューザ川崎シンフォニーホール



中川就登:ピアノ
鈴木真明地:サクソフォンAlto
渡邉瑠菜:サクソフォンAlto

ビリー・ストレイホーン:A列車で行こう
フィリップ・ブラハム:ライムハウス・ブルース
アラン・メンケン&ハワード・アッシュマン:美女と野獣
ボビー・ティモンズ:モーニン
アメリカ民謡:聖者の行進



このコンサートは毎月あるけど、最近、サボったり、ダブったりで4か月ぶりに出かけた。

ピアノにA.サックス2本という変わった組合せのジャズ演奏だった。席はかぶりつきだし、PAも入っているので3人とは思えない爆音だった。

この方面に明るくないけど、多分、正統なジャズなんだろうな。3人ともとても若いがうまいものだ。

最初の方は客席の手拍子も少ない代わりにしっかり後打ちだったが、最後の曲では客席全体が盛り上がってしっかり盆踊り風になった。

♪2024-141/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-11

2024年10月19日土曜日

NHK交響楽団2020回A定期 10月公演

2024-10-19 @NHKホール



ヘルベルト・ブロムシュテット:指揮
NHK交響楽団

オネゲル:交響曲第3番 「礼拝」
ブラームス:交響曲第4番ホ短調 作品98



ブロムシュテットは昨年は代役が続き、ちょうど2年ぶりだ。
川崎コンマスの腕に掴まって袖から登場した時点でもう拍手喝采。Apl.Watchの騒音計がブルブルと警告を発する。

大きな期待で始まったが、さあ、どうなの?
2曲とも、あまり感心できなかったな。特にブラームスは冒頭の各部間の受け渡しや絡みに緊張感を欠いたし終楽章もぶつぶつと流れ芳しからず(個人の感想です!…に決まってるけど。)。

リハ不足じゃないの?


とはいえ、もちろん、N響のレベルだ。

終曲後の長い無音がいいね。3千人を超える聴衆が固唾を飲んでブロムシュテットの呼吸が整うのを待つ。ブラームスではパラパラがやや早い気もしたが。

ところで、コンマスの川崎くんは実に好ましい。
あの大袈裟な演奏スタイルが、もし第2プルト以下に座っていたら、悪目立ちして顰蹙ものだが、コンマスだからこそのあのスタイルは後ろのプルトの人にも大いに頼もしく見えるだろう。ここぞという場面では、もうほとんど立ち上がっているように見える。彼の入魂ぶりにこちらも引き摺られてしまう。

♪2024-140/♪NHKホール-07

2024年10月17日木曜日

東京フィル第1006回サントリー定期シリーズ

2024-10-17 @サントリーホール



出口大地:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団
服部百音:バイオリン*

ハチャトゥリアン:「ヴァレンシアの寡婦」組曲から
 1イントロダクション
 2歌
 3ダンス
ファジル・サイ:バイオリン協奏曲「ハーレムの千一夜」Op.25*
コダーイ:ガランタ舞曲
コダーイ:ハンガリー民謡「孔雀は飛んだ」による変奏曲 主題と第1〜16変奏とファイナーレ
-----------------------
パガニーニ:ヴェニスの謝肉祭*



大地君の時はハチャトゥリアンはじめロシア・東欧ものが多いよ。本人の希望なの?ドイツものだってできるのに。

今日は多楽章ものを含め作曲家3人の作品4曲で、どうも集中できなかった。

それに弦の出来はイマイチ。

全曲、金管がおとなしい曲ばかりでどうも盛り上がりに欠けたな。

休憩時に外に出て見上げたスーパームーンが綺麗だったよ。


♪2024-139/♪サントリーホール-20

2024年10月12日土曜日

ISP第10回記念定期演奏会

2024-10-12 @みなとみらいホール



海老原光:指揮
ISP-Innovation in Sounds Philharmonic-
東京シティ・フィル・コーア:女声合唱
江東少年少女合唱団:児童合唱
金子美香:メゾ・ソプラノ


外山雄三:管弦楽団のためのラプソディ
マーラー:交響曲第3番ニ短調
(ブライトコプフ&ヘルテル社新版)




アマオケがマラ3をやるというので聴きに行った。

メインだけで100分強なのに、前半外山雄三の〜ラプソディも演った。これが良い。巧い。大いに期待できる。

弦は16-16の対向型に14-10-8と稀な大編成だ。
マーラーの音楽って、管弦楽伴奏付き吹奏楽みたいで、管の活躍が目立つおかげで弦は欠点が目立ちにくい。
そのせいかどうか、大編成の弦も終盤の強奏の軋み以外は、ホンに良くできました。

驚いたよ。1年に1回しか定期をやらないなんて惜しいね。

前の席の背の高いお嬢さんが第2楽章からメトロノーム状態だった。前後のこっくりはさほど気にならないけど、左右に振幅が大きいのは気が散ってしまうよ。

♪2024-138/♪みなとみらいホール-34

2024年10月9日水曜日

新国立劇場オペラ「夢遊病の女」

2024-10-09 @新国立劇場



指揮】マウリツィオ・ベニーニ
【演出】バルバラ・リュック
【美術】クリストフ・ヘッツァー
【衣裳】クララ・ペルッフォ
【照明】ウルス・シェーネバウム
【振付】イラッツェ・アンサ
    イガール・バコヴイッチ

【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

ロドルフォ伯爵⇒妻屋秀和
テレーザ⇒谷口睦美
アミーナ⇒クラウディア・ムスキオ
    (ローザ・フェオラの代役)
エルヴィーノ⇒アントニーノ・シラグーザ
リーザ⇒伊藤晴
アレッシオ⇒近藤圭
公証人⇒渡辺正親

ヴィンチェンツォ・ベッリーニ:
歌劇「夢遊病の女」<新制作>
全2幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約3時間
第Ⅰ幕
 85分
 --休憩30分--
第Ⅱ幕
 65分




数百回エルヴィーノを歌っているというAシラグーザ、今夏他劇場でアミーナ・デビューしたというCムスキオによるベルカント特有の超高域・広域やくどいほどの過剰装飾を楽しんだ。

特に、ムスキオはウエスト・サイド物語のナタリー・ウッドを想起させる痩身美形で、役柄との乖離がなく(健康優良児のようなミミ!)、ローザ・フェオラの降板を残念に思っていたが十分満足させる良いピンチヒッターだった。

ラストシーンはいろんな演出があるらしいが、今回は含みを持たせた。これがどうも納得できない。

夢遊病を深刻に捉え過ぎで(それを表すバレエも何度も登場して鬱陶しい)、若い女性の一時的な症状と捉えられないのか?
めでたしめでたしの大合唱で物語は終わるのだから素直にハッピーエンドにしておけば良かった。


余談:アミーナが夢を見ながら歌う水舎小屋の屋根裏部屋から外に突き出たバルコニーの場面。
こんな高いところに立つだけでも恐ろしい。
4〜5mはありそうな高所作業だよ。手すりをつけるか命綱をしてほしいね!

それが何にもなしで動き回って歌うのだ。僕ならとても怖くて立つだけでも足がすくむよ。


唯一ディスクを持っているMET(2009)の演出では、舞台からピットに飛び出た狭い水泳の飛び込み板のようなところでNデセイが歌うのだが、これも見ていても怖い。

アミーナの役は歌唱の困難さだけでなく、歌う場所も困難だよ。

♪2024-137/♪新国立劇場-10

2024年10月7日月曜日

東京都交響楽団 第1009回 定期演奏会Aシリーズ 【シェーンベルク&ホルスト生誕150年記念】

2024-10-07 @東京文化会館




ライアン・ウイグルスワース:指揮
東京都交響楽団
栗友会合唱団(女声合唱)**
北村朋幹:ピアノ*

シェーンベルク:5つの管弦楽曲 op.16
(1909年原典版[1922年改訂])
武満徹:アステリズム(1968)*
ホルスト:組曲「惑星」Op.32 **





シェーンベルク(ホルストも)生誕150年だそうで、彼の「5つの管弦楽曲」が演奏された。音楽はつまらなかったけど、片山杜秀の「表現主義」に関する解説が大いに腑に落ちて本日の収穫。

弦は16型。管打も大勢だ。初聴きだと思っていたが、2年前に東響で聴いていたよ。その時の感想では存外面白かったと書いているが、今日は乗れなかった。

大規模編成にも関わらず、全体を通しておとなしい音楽で、これじゃ室内オケの方が似合うのではないか、と思ったよ。
弦を60人揃える意味があるのか?

14型に落とした武満徹「アステリズム」は管弦楽曲の面白さが詰まっていた。アンサンブルも良かった。

最後の「惑星」は16型に戻って、まあ、華々しく楽しめた。高域弦は喧しいが。



海王星の女声ヴォカリーズは舞台裏で歌っていたらしいが、どこに隠れていたんだろう?
舞台の下手側面の茶色のスリットの中で歌っているように聴こえたし、指揮者もカーテンコールではその辺りを何度も手で指し示していたが、そもそもあそこって中にそんなスペースがあるとも思えないけどな。
とにかく、声が小さい。舞台上で歌えば良かったのに。あるいは、左右のバルコニーに2分して。

神奈川フィルがみなとみらいHならではの左右3階特設バルコニーで女声合唱を配置して演奏(2013年)した海王星が、過去聴いた中で一番だ。

♪2024-136/♪東京文化会館-08

2024年10月6日日曜日

伊藤恵ピアノリサイタル

2024-10-06 @リリスホール




伊藤恵:ピアノ

<オール・ベートーベン・ブログラム>

ピアノ・ソナタ第1番へ短調 Op.2-1
ピアノ・ソナタ第6番へ長調 Op.10-2
ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」
幻想曲 ト短調 Op.77
ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
------アンコール------
エリーゼのために



オール・ベートーベンで、ソナタ1-6-8-31番と間に幻想曲Gm。

ご本人が言うには、かなりキツイプログラムだったそうだ。まあ、そうだろうな。

伊藤恵さんと言えばシューマン!を多く聴いてきたが、CDアルバムの発表でいえば、2008年からシューベルト、満を持してべートーベン先生に挑戦するようになったのが2018年からだそうな。

この大家にしても、ベートーベンという高い山に挑むのには随分時間がかかったのだなあ。

その、大先生に寄せいる思いが演奏にどう表れていたのか僕には分からないけど、慈母観音にかぶりついて充実した時間を過ごさせてもらった。



難点は、Pfの音が鳴り過ぎだった。
リリスは室内楽にはとても良い響だけど、今日はどうした?
調律とか整音とかにも問題があったのでは?と思い、終演後ホールの人に聞いてみたら、今回のStwは9月に新調したばかりだという。やはり、熟成不足?

余談:このホールで過去に聴いた小林美樹、山根一仁、阪田知樹はいずれもこのホールの近所で(生まれ)育ったと聞いたが、なんと伊藤恵さんも隣町と言える磯子で中学校まで過ごしたのだそうな。ますます親しみを感じたよ。

♪2024-135/♪リリスホール-01

2024年10月5日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第401回横浜定期演奏会

2024-10-05 @みなとみらいホール



出口大地:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
鳥羽咲音:チェロ*

ハチャトゥリアン:バレエ音楽「スパルタクス」から
「スパルタクスとフリーギアのアダージョ」
カバレフスキー:組曲「道化師」Op.26
チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲イ長調 Op.33*
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
------------------------------
プロコフィエフ:マーチ*
プロコフィエフ:古典交響曲から「ガヴォット」





「佳作」という言葉があるが、今日の日フィルは「佳演」とでもいうのがぴったりする良い演奏だった。
4曲のうち1、4が14型。2、3が10型という小編成。

みつばちの法則「雨の日は良く鳴る」が当たって、弦がかなり透明感を保ったし、管弦の交わりも良く、全体としては管楽器の良さが光った。

とはいえ、力づくで聴かせるのではなく、実に、程良い力加減で、全体が「ロココ風」と言ってもいいような品の良さ。

今日は、たまたまだったのかもしれないが、出口くんの音作りって、こういうのを目指しているのか?と興味を持った。

鳥羽咲音(さくら)のチェロも、美音で、まさにロココだったが、カデンツァではもう少しヤニを飛ばして欲しかったな。

♪2024-134/♪みなとみらいホール-33