2015-03-03 @県民ホール
川瀬賢太郎(常任指揮者)
郷古廉:バイオリン
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
チャイコフスキー:バイオリン協奏曲ニ長調 Op.35
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64
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アンコール
J.S.バッハ:無伴奏バイオリン・ソナタ第2番から第3楽章アンダンテ(バイオリン独奏)
チャイコフスキー:交響曲第4番第3楽章
中1日置いて今度は県民ホールで同じプログラムだった。
聴く場所が違うので多少響が異なる。
ミューザは舞台上手のバルコニー席だった。音源(オケ)に近い分、迫力があるがバランスの悪いのが難だ。
特に、チューバは浮いていた。
そういうオケのサウンドが県民ホールの3階席にでどう伝わってくるのか、という興味があったが、これはなかなか良かった。
キャパシティはミューザより500人も多いが客席の造りが横長なので、舞台から客席後部までの距離が案外短い。
それで、音量にも不足はないし、残響も適度に混じってまろやかでバランスも良くチューバの突出感はほとんど感じなかった。
ミューザでの<練習>が功を奏したか、<定期演奏会>ということで、一層力が入ったか、音楽の密度は一段と高くて好ましかった。
しかし、である。
交響曲の第2楽章。ミューザと同じ失敗が繰り返されたのは大いに残念だ。「九仞の功(こう)を一簣(いつき)に虧(か)く」という残念関しきりだった。
でもその他は素晴らしかった。
交響曲第5番はアマチュアオケ時代になんどか演奏を経験したが、大曲の割には案外易しかったような気がしている。いや、これは指の運びだけの話だけど。
あれこれ葛藤があって迎える終楽章の荘重な主題はバイオリンとチェロが担当するのだけど、その気持ちのよい事ったら。
下手くそでも演奏していて気分いいが、上手な演奏を聴いている方がもっとカタルシスが得られる。
♪2015-19/♪県民ホール-02