2025年1月17日金曜日

令和7年国立劇場初春歌舞伎公演

2025-01-17 @新国立劇場



毛谷村六助⇒尾上菊之助
京極内匠⇒坂東彦三郎
一味斎姉娘お園⇒中村時蔵
若党友平/立浪家家臣十時伝五⇒中村萬太郎
立浪家家臣向山三平⇒市村竹松
立浪家家臣 捨川団八⇒市村光
真柴方の若武者⇒坂東亀三郎
真柴方の若武者⇒尾上丑之助
真柴方の若武者⇒尾上眞秀
真柴方の若武者⇒中村梅枝
真柴方の若武者⇒中村種太郎
一味斎孫弥三松⇒中村秀乃介
一味斎妹娘お菊/立浪家家臣 井村六郎⇒上村吉太朗
若党佐五平⇒市村橘太郎
一味斎妻お幸⇒上村吉弥
早川一学/杣斧右衛門⇒片岡亀蔵
衣川弥三左衛門⇒河原崎権十郎
老女福栄⇒市村萬次郎
吉岡一味斎/明智光秀の亡霊⇒中村又五郎
立浪主膳正⇒坂東楽善
真柴大領久吉⇒尾上菊五郎
 ほか


梅野下風・近松保蔵=作
国立劇場文芸研究会=補綴
通し狂言「彦山権現誓助剣」  四幕七場
    (ひこさんごんげんちかいのすけだち)
           国立劇場美術係=美術

発 端 豊前国彦山権現山中の場
序 幕 周防国太守郡家城外の場
    長門国吉岡一味斎屋敷の場
二幕目 山城国小栗栖瓢箪棚の場
三幕目 豊前国彦山杉坂墓所の場
    同  毛谷村六助住家の場
大 詰 豊前国小倉真柴大領久吉本陣の場


23年秋から漂流する国立劇場。
毎年正月公演は菊五郎劇団と決まったおり、派手なスペクタクル歌舞伎が真骨頂だったが、今年は昨年に続き新国立中劇場から。
せめて、新国の中劇場くらいでやってくれないと気分が盛り上がらないが、それでもキャパは少ないし、派手な舞台転換もなく、第一花道が短すぎるしスッポンもない。

昨年は歌舞伎公演を何回やったろう。
僕は、昨年は結局正月公演のみで、全然観にゆかなかった。東京の辺鄙な小屋での公演なんて、観にゆく気が起こらなかったよ。

全く、国立劇場はどうなるのか。

20年近く、あぜくら会員を続けて、余程のことがない限り歌舞伎と文楽の全公演を楽しんできたのに、もうすっかり、気力を失っているよ。

さて、1年ぶりの菊五郎劇団。
「彦山権現誓助剣」は何度も観ているが、いつも大抵は、「杉坂墓所の場」、「六助住家の場」が演じられることが多いが、今回は、通し狂言と銘打ったからには、発端・序幕から大詰めの敵討まで演じられて、なるほど、こういう話だったのか、と得心できたのは収穫だった。

1年ぶりで驚いたことも。なんと時蔵が代替わりしていたよ。4代目梅枝が6代目時蔵を名乗っていたが、先代の時蔵は萬寿になったんだ。この先代時蔵と共に菊五郎劇団の看板だった尾上松緑も今回出演していない。代わりにゾロゾロとちびっ子たちは勢揃い。

菊之助の子供丑之助、寺島しのぶの子供眞秀、4代目種太郎(現4代目歌昇)の子供の5代目種太郎、先代梅枝の子供の5代目梅枝、歌昇の子秀之助、彦三郎の子亀三郎など。

いずれも同年代のちびっ子たちが最終幕で勢揃いをして、まあ、みんな桃太郎みたいで可愛いこと。
正月だし、まあ、こんなふうに華やかでいいのだとは思うけど、幼稚園のお芝居に付き合わされている感も拭えないね。

♪2025-007/♪新国立劇場-02

2025年1月16日木曜日

MUZAランチタイムコンサート 01月 マエストロ・デュオ〜ピアノ連弾&トーク〜

2025-01-16 @ミューザ川崎シンフォニーホール



マエストロ・デュオ 〜ピアノ連弾&トーク〜
 広上淳一
 沼尻竜典

ドビュッシー:『小組曲』から 第1曲「小舟にて」
ドボルザーク:スラブ舞曲 第10番
尾高惇忠:『音の旅』から 第1曲「小さなコラール」
中田喜直 編:『こどものための連弾曲集』から
- きらきら星
- 靴が鳴る
- ゆりかごの歌
- めだかのがっこう
- 汽車は走るよ





この2人が「連弾」ってそれ自体がおかしい。当然「漫談」になると思っていたけど、そのとおりの展開に。

お客もそちらを期待していたけど、それじゃ申し訳ないと思ったか、結構、下手くそな連弾に時間をとってしまった。

沼さんはそこそこの腕前だけど、広上センセ(髭剃っていたよ!)が足を引っ張る。ピアニカで参加すれば良かったのに。
漫談の方も、打ち合わせもなかったようで、放談がふわしかったか。

一番傑作は、広上センセが発見したというプログラムの誤植!言われるまで気が付かなかった。

♪2025-006/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-02

2025年1月14日火曜日

東京都交響楽団 第1014回 定期演奏会Bシリーズ

2025-01-14 @サントリーホール



レナード・スラットキン:指揮
東京都交響楽団
金川真弓:バイオリン*

シンディ・マクティー:弦楽のためのアダージョ(2002)
ウォルトン:バイオリン協奏曲*
ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調 op.27




金川真弓を初めて聴いたのは21年2月の都響との共演だった。鮮烈な印象を受けた。以来、4年間で12回。平均1年に3回も聴くなんてソリストでは最高頻度かも。しかも、うち6回は都響だ。実際の共演はもっと多いかもしれない。

呼吸の合ったコンビだとしても個人的にはウォルトンのVn協は初聴きで、あまり楽しめる音楽ではなかった。
それにサントリーは独奏楽器がイマイチ響いてこない。

しかし、相変わらず、Vn界の弥勒菩薩は佇まいが美しい。

Encを聴きたかった。何度もCCで出入りしたが、遂にやらずじまいだったのは、後に長尺が控えていたからだろうな。

冒頭のシンディ・マクティー「弦楽のためのアダージョ」も初聴きで、穏やかな弦楽Ensだ。さあ、ゆっくり寝てください、と言わんばかりで、そのうち本当に寝てしまったが、不思議なことに終曲の拍手で目が覚めるということは一度も経験していない。必ずその手前で覚醒するのは不思議だが、赤ちゃんは寝ていても音は聴いているようで、大人も同様なのだろう。

そのマクティー夫人も登壇して拍手喝采を受けたが、後で知ったが、この人、ストラッキンの奥さんだとはびっくりした。2人ともずいぶん高齢で結婚したんだ。

マクティーの作品は22年5月のやはり都響AとB(同一プログラム)で聴いているのだけど、その時もVn独奏者として金川真弓が登場しているのは、不思議な偶然。


メインがラフマ交響曲第2番。
3つの交響曲の中でダントツに聴く機会が多い。毎年1回以上聴いている勘定だ。その割になかなか共感できる演奏は少ない。でも今日の演奏は良い方だった。
都響の16型の印象は頗る悪く、うるさい、やかましい、バラバラと感ずることが多いが、スラットキンはこの曲を得意としているとか…。これまでN響としか聴いたことがなかったが、かなり、彫琢を施したか、あまり乱れもなく好首尾だったと思う。

いつも疑問に思い、いまも解けないでいるのは、一番美しい第3楽章の主題の美旋律。あれは、どこか他の曲でそっくりなのを聴いているような気がするが、思い出せない。

♪2025-005/♪サントリーホール-01

2025年1月11日土曜日

神奈川フィル 音楽堂シリーズ第31回

025-01-11 @県立音楽堂



阪田知樹:指揮/ピアノ
神奈川フィルハーモニー交響楽団

阪田知樹:管弦楽のための「肖像」
 神奈川フィル委嘱作品(世界初演)
ベートーベン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.19
ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21
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ラフマニノフ(阪田知樹編):ヴォカリーズ




ほとんど阪田知樹ワンマンショーだった。
自身の作曲による管弦楽作品を自らが指揮し、ベト2番とショパン2番を弾きながら指揮した。Encはラフマの小品だがこれも阪田編曲版だ。

10年前の神フィルFlesh Concertがほぼデビューだったと思うが、その際にもEncは自身編曲ラフマを弾いているし、その後も何回もEncでは編曲ものを披露している。

世界初演!の自作管弦楽曲も、いかにも現代音楽ではあるけど小難しい気取りはなく好感した。

指揮ぶりはまだ板についてない風だが、ピアノの方はますます磨きをかけている。


元々、デッドな響が魅力の音楽堂だが、今日は特に冬の澄み切った空のように、ピーンと引き締まって明瞭な音が、音楽のスケルトンを際立たせた。

小ぶりな弦(12型)はそのまま何も纏わず原音が飛んでくるようで、コロコロ明るく転がるStwとよくマッチしていた。


完売だったそうだ。
いつもの音楽堂定期とは思えない、大勢の女性客で休憩時のトイレの行列は気の毒なくらいだった。男性も珍しく並んでいた。


♪2025-004/♪神奈川県立音楽堂-01

2025年1月10日金曜日

第37回ヨコハマ・ワーグナー祭〜新春わくわくモーツァルト@みなとみらい

2025-01-12 @みなとみらいホール



Pf:泉ゆりの*/南部麻里*+

ヨコハマ・ワーグナー祭室内合奏団
 コンサートマスター:三又治彦#
 Vn:水野佐知香#/青木敦子/谷裕美
 Va:古川原広斉#/安藤美佳
 Vc:森澤泰
 Cb:笠原勝二#
 Fl:山田恵美子
 Ob:杉浦直基+
 Cl:山崎泰子+
 Hr:國井沙織+#/神野了丞#
 Fg:石井淳+

アルマヴィーヴァ伯爵⇒土屋広次郎
伯爵夫人⇒柳澤涼子
フィガロ⇒高橋宏典
スザンナ⇒辛島安妃子
ケルビーノ⇒木柳祥子


【第1部】
モーツァルト:4手のためのピアノソナタ ニ長調 K.381* 
モーツァルト:ピアノと管楽のための五重奏曲変ホ長調
 K.452から第1楽章+
モーツァルト:「音楽の冗談」ヘ長調 K.522#

【第2部】
モーツァルト:「フィガロの結婚」 K.492
 抜粋〜演奏会形式





Wagnerと言っても楽劇のRではない。同時代だが、開国の横浜でクラシック界をリードしたクリスチャン・Wagnerだ。氏の功績を讃えるためのお祭りである。

コンサートでは、時々、こういうことがある。
豪華なディナーでお腹一杯になる、というのではなく、頭の先から尾っぽまで目一杯餡子の詰まった鯛焼きをいただくような満足感。

特に後半など、もう、頬が緩みっぱなし。ホクホクと温かい気持ちが溢れて、ああ、モーツァルトって、鬱散らしの特効薬だな、と思った。
ま、いつもそうとは限らない。
今日はプログラムと言い、超短縮版「フィガロ」の伯爵兼MCを務めた土屋氏の巧妙な話術も気分を大いに盛り上げてくれたからだ。

全モツ・プロで、前半は器楽。
最高に楽しかったのは、初聴きの「音楽の冗談」。
真面目な芸術音楽ではなくタイトル通りの冗談音楽なので、滅多に演奏されないと思うし、僕も初めて聴いた。
この面白さを書くには紙幅が足らない。
彼が仕掛けた冗談は、添付図で。


多くは分かったけど、恥ずかしながら並行5度進行がどこに出てきたのか聴き取れず。もう一度聴いてみたい。



後半が、休憩なしでやっても3時間近く要するオペラ「フィガロの結婚」を55分間で。
オケは前半も担当したPf以外の奏者14人のアンサンブル。
歌手は伯爵・夫人・フィガロ・スザンナ・ケルビーノの5人。

伯爵が筋の解説をしてくれるので、字幕もなく、筋は飛び飛びだが、とても面白く、楽しめた。

実は、指定席だと思い込んでゆっくり出かけたら自由席で、先着の迷惑にならないようにとたまたま空いていた最前列の真ん中で聴いた。舞台まで1mくらい?
歌手の飛沫を浴びながら?ど迫力の名曲を、まるで独り占めしている風に聴いたが、なんて幸せ。

♪2024-005/♪みなとみらいホール-01

2025年1月5日日曜日

新交響楽団第268回演奏会「ジークフリート」ハイライト

2025-01-05 @ミューザ川崎シンフォニーホール



城谷正博:指揮
新交響楽団

ジークフリート:片寄純也
ブリュンヒルデ:池田香織
ミーメ:升島唯博

ワーグナー:舞台祝祭劇《ニーベルングの指環》から
 第2日《ジークフリート》ハイライト
(演奏会形式・日本語字幕つき)

第1幕 第3場から:霊剣ノートゥングの再生(ミーメ/ジークフリート)
第3幕 第2場より:森の中のジークフリート(オーケストラ版)
第3幕 第3場:ブリュンヒルデの目覚め(ジークフリート/ブリュンヒルデ)



指揮の城谷は新国の音楽ヘッドコーチで、飯守泰次郎の薫陶を受けたワーグナーの専門家らしい。同劇場での「ジークフリート/ハイライト版」や「チェネレントラ」の指揮を経験しているし、新国オペラトーク(動画)でもお馴染み。

池田香織はリングの全作でブリュンヒルデほかを聴いている。最近ではシティ・フィルとの「トリ・イゾ〜愛の死」に痺れた。

片寄純也と升島唯博は聴いたことがありそうな名前だけど…と思いながら記録を手繰ったら前者は「ラインの黄金」2回、「フィデリオ」1回を、後者はまあいろんな作品で過去12回も聴いていたよ。あまり大きな役ではないので記憶には全く残っていなかったけど。
この両者にとっては、今回はかなり大きな役を歌ったことになるのだろうな。

池田は後半にしか登場しない(枡島は前半のみ)が、さすがの貫禄で、こちらがタイトルロールみたい。イゾルデでもそうだったが、本来はSpの役だけど、なんの苦もなく歌えるらしい。声域の違いや舞台での立ち位置での違いからか、男声よりも明瞭でかつ力強い(枡島には声量不足を感じた)。

本来は6時間近い作品を休憩を含め約2時間に圧縮したが、筋は分かっているので、これはこれで十分聴き応えがあった。

ところで、新交響楽団というアマオケは初めて聴いたが、かなり強力なオケだ。独奏パートでやや不本意なところもあったけど、弦なんかこれでアマ?と思わせる良い出来。

ハープ4台、Hr8本(Wt持替4本)、Tp4本、Tb4本、Tymp2組…よく揃えたものだ。弦の編成はもちろん16型。

スペクタクルな音楽を朗々と響かせて、驚きました。

♪2025-002/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-01

2025年1月3日金曜日

バレエ「くるみ割り人形」

2025-01-03 @新国立劇場



【指揮】アレクセイ・バクラン
【振付】ウエイン・イーグリング
【美術】川口直次
【衣裳】前田文子
【照明】沢田祐二

【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
【合唱】東京少年少女合唱隊

【クララ/金平糖の精】木村優里
【ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子】渡邊峻郁

バレエ:チャイコフスキー「くるみ割り人形」
全2幕

予定上演時間:約2時間15分
第Ⅰ幕 55分
  休憩30分
第Ⅱ幕 50分



ここ4年は毎年初詣代わりに1月3日に「くるみ割り」を観に行っている。その前は毎年ではないが年内に観に行っていた。

ともかく、新国立劇場以外でも観ているからバレエ作品の中では一番回数が多いかもしれない。

これまでは、毎回満足して帰路についたが、今年は小異変が起こった。なんだか、乗り切れなかった。体調が悪かった訳でもないけど。

新国の演出も指揮もオケも全く変わっていないのだけど、これまでは気にならなかった、1幕前半の紗幕が邪魔でしようががなかった。雪を投影する以外に全く役に立たないばかりか、舞台を薄暗くして見えづらい。オペラでも、安易に紗幕を使う演出がはやっているが、あれは、少なくとも僕の感情を損ねるよ。
東フィルもいまいち弾けていなかったような気がするのは八つ当たりかも…。


そもそも、このバレエ、物語としては1幕だけでもう完結している。2幕は付け足しだ。各国(スペイン・アラビア・中国など)の踊りや花のワルツも金平糖の踊りも、まさにバレエとしては見ものなんだけど、物語としては蛇足だ。クララの夢物語という構成なので、なんでもありとは言えるのだけど。
そこをもう少し、物語性を演出でうまく繋げられないものかと、今日はつくづく思ったね。

物語としては肝心の1幕も、ほとんど子供の踊り中心でフラストレーションが溜まった(これまでどうして違和感を感じなかったのだろう?)。最後の最後に来て雪の精の踊りで溜飲を下げるというか、我慢のしがいがあったと思う。

「くるみ割り」全編中、最高に美しい。
ここで終わる手もあったのではないか。

ともかく、第2幕に続く。
チャイコの美旋律の連射でバレエを思い切り堪能できるシーンが続く。
花のワルツは群舞のクライマックス。金平糖の踊りを経て〜というのか一体なのかもしれないがクララと王子のパ・ド・ドゥが華やかに繰り広げられて、いやはや大したものだと感心する。僕なんか、片脚で30度もあげることできないよ。

まあ、無理やり夢オチで決着を付けられてしまう残念感はあるけど、まあいいかな。来年も3日にゆこう。

♪2025-001/♪新国立劇場-01