2025年11月18日火曜日

新国立劇場オペラ「ヴォツェック」

2025-11-18 @新国立劇場



【指揮】大野和士
【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】TOKYO FM 少年合唱団
【管弦楽】東京都交響楽団
【演出】リチャード・ジョーンズ
【美術・衣裳】アントニー・マクドナルド
【照 明】ルーシー・カーター
【ムーヴメント・ディレクター】ルーシー・バージ
【舞台監督】髙橋尚史


【ヴォツェック】トーマス・ヨハネス・マイヤー
【鼓手長】ジョン・ダザック*
【アンドレス】伊藤達人
【大尉】アーノルド・ベズイエン
【医者】妻屋秀和
【第一の徒弟職人】大塚博章
【第二の徒弟職人】萩原潤
【白痴】青地英幸
【マリー】ジェニファー・デイヴィス*
【マルグレート】郷家暁子
 *は初顔

アルバン・ベルク:「ヴォツェック」
全3幕〈ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約1時間40分(途中休憩なし)



本舞台は初めて。
放映録画では23年のエクサン・プロバンス音楽祭や20年のMETを見ているが、どれも面白かったとは言えないが、今作が一番入り込めなかった。

精神に問題を抱えるに至った人間による殺人劇そのものが衝撃的ではあるが、その必然性が理解できないし、音楽はほとんど無調なので、意表を突く大音量などを別にすれば、何か人間の情感を表現しているとは思えない。

それで、どうしても舞台美術によって、理解しようと試みるのだが、あまりに具体的なセットなので、物語や音楽の抽象性と全然ピッタリこなくて、大いなる違和感のまま終始した。

無調だの調性拡張だの12音だのがそもそも好きじゃないけど、劇伴としての存在意義に疑いは持っていない。時に、調性などない方がピッタリくる芝居もある。

でも、今回は、新国としては僅かに3回目の公演なのになぜ、演出を変え新制作なのかも疑問だった。前演出を練っていったも良かったのでは?

ビデオを含め3種類の演出・舞台美術の中ではMETが一番、それらしい雰囲気を表していたと思うな。

♪2025-152/♪新国立劇場-16