2025年4月7日月曜日

東京都交響楽団 第1017回 定期演奏会Aシリーズ

2025-03-14 @東京文化会館



大野和士:指揮
東京都交響楽団
キリル・ゲルシュタイン:ピアノ*

ベルク:管弦楽のための3つの小品 作品6
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 作品83*






ベルクの「管弦楽のための〜」は3回目だったが丸切り忘れている。

特大規模の編成だ。
弦は当然16型。
管は多彩でその分演奏者も多い。
特に打楽器はドラが2台、Timpも2組。ハンマーまで登場した。尤も第2Timpには神奈川フィルの篠崎くんが客演していたが、ほとんど出番はなかった。ハンマーはか弱き女性が振り回したせいか迫力不足。

ともかく、大勢が駆り出されたが、音楽の方は面白くない。C/Pが悪い音楽だ。作曲家の自己満足に過ぎないような気がするよ。

とはいえ、文化会館のビッグステージに目一杯広がった都響の演奏は、粒立ち良く定位も良くこれぞ超立体音響(…本末転倒なことを言っているよ。)で聴く管弦楽の面白さも味わった。


音楽的には後半のブラームスが盛り返してくれた。
ピアノのキリル・ゲルシュタインは23年に都響と共演しているそうだが僕の記録にないのでAB以外だったのかも。
それより、もう1人のキリル(ペトレンコ)が指揮するベルリン・フィルと共演した22年のワルトビューネでのラフマニノフ2番はちょっと印象に残っていたよ(TV録画で)。

今回も、とても良かった。
正統的で、ケレンなく、堂々として、これぞドイツ・ロマン派の真骨頂という感じ。
ブラームスの素晴らしさを全幅に味わった。

ゲルシュタインのステージマナーにも風格を感じた。大人だね。45歳。僕と歳はだいぶ違うが誕生月日が同じなんだ。どうでもいいけど。

この頃、体力的に衰えているのではないかと心配していた大野ちゃんも、今日、見る限りではすごく力をセーブしながら、しかし、手勢を明確にコントロールしていて、大編成大好きな都響から良いアンサンブルを引き出していた。

♪2025-035/♪東京文化会館-03