2025年3月7日金曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第768回東京定期演奏会

2025-03-07 @サントリーホール



カーチュン・ウォン:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京音楽大学

ソプラノ:吉田珠代
アルト:清水華澄


マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」







「音楽は観るものだ」が持論だ。
今日の作品など、正にスペクタクルで、これをCDで耳からのみ味わうなんて無茶だと思う(かく言う僕もたまには時計代わりにながら聴きすることはあるけど。)。

弦は16型だがCbは10本。Tympは3組+バンダにも。HrもTpも6本ずつ(バンダは4本ずつ)。とにかく大所帯。

今日は振替席で前の方だったので弦のパート内分割がよく分かった。プルトを縦に分けたり前後で分けたり色々だ。Cbまで分けているのには初めて気がついた。

ベルアップも頻繁(悲鳴をあげているように見えて気の毒な感じ。)。
バンダの数も多いが、それがRA・LA・オルガンの両側の4つの出入り口から音だけ出る。次はどこ?まるでモグラ叩きみたい。

モグラ・バンダとは別に、オルガン前に金管8本用の譜面台が置いてあるが、いつ出て来るのやら…(最後の最後!)。

独唱は立ったり座ったり。合唱もSpと一緒に最初は着座のまま歌う。いつ立つんだ?

…とまあ、観ているだけでも忙しい。
そう言えば、合唱のSP席に男子1名が謎。


演奏の方も強力だったな。
冒頭の弦のトレモロがこれ以上力入らないと言うほどの爆音。

サントリーとは思えないほど響が良かった。
演奏も全編力技の連続。
ウォンちゃんの見せる演出が心憎い。
耳も驚かせるが目も驚かせて実にスペクタクル。
暗譜で振ったのも好感。

丸11年間で9回目の「復活」鑑賞記録中、是非は別にして一番見応えがあった。

♪2025-031/♪サントリーホール-02

2025年3月4日火曜日

新国立劇場オペラ「カルメン」

2025-03-04 @新国立劇場



指揮:ガエタノ・デスピノーサ
演出:アレックス・オリエ
美術:アルフォンス・フローレス
衣裳:リュック・カステーイス
照明:マルコ・フィリベック

【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】TOKYO FM 少年合唱団
【管弦楽】東京交響楽団

【カルメン】サマンサ・ハンキー
【ドン・ホセ】アタラ・アヤン
【エスカミーリョ】ルーカス・ゴリンスキー
【ミカエラ】伊藤晴
【スニガ】田中大揮
【モラレス】森口賢二
【ダンカイロ】成田博之
【レメンダード】糸賀修平
【フラスキータ】冨平安希子
【メルセデス】十合翔子

ジョルジュ・ビゼー「カルメン」
全3幕〈フランス語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約3時間10分
 第1・2幕       95分
  休憩         30分
 第3幕1場/2場 65分





演出がAオリエになってからの新国・カルメンは全然楽しくない。無茶な読替え演出が全く意味をなしていないので、こんな設定で芝居をやらされる方は気の毒だと思う。

カルメン役のSハンキーの声が細くて迫力に欠けた。
前回のSドゥストラックの場合も同様だったが、第一声の「ハバネラ」が舞台奥から歌うので、余計に心許ない。

歌手陣は、ミカエラ(伊藤晴)を筆頭に日本人の出来が良かったな。

それはそれとして、やはり音楽の素晴らしいこと(Gデスピノーサ指揮東響)。ビゼーの音楽の、旋律の曲がり角みたいな繋ぎ部分まで魅力を感じた。


♪2025-030/♪新国立劇場-04