2025年3月29日土曜日

情熱のジプシーバイオリン ~古館由佳子とジプシーバンド・コンサート〜

2025-03-29 @かなっくホール



古館由佳子:ジプシーバイオリン
土山如之:チェロ
平井哲夫:クラリネット

第1部
1 祝典曲と稲妻チャールダーシュ
2 ハンガリー舞曲集から
 a 徴兵の踊り (ビハリ)
 b ハンガリー舞曲(ヤルダーニ)
 c ハンガリー舞曲(セルバンスキー)
 d 狐のダンス(ワイネル)
3 パリの夏(バログ)
4 タンゴ・オン・ザ・ストリート(ブーランジェ)
5 2つのギター
6 ツイゴイネルワイゼン(サラサーテ)

第2部
1 山は私の故郷(カールマン)
2 黒い瞳
3 バラトン湖のさざなみ(フバイ)
4 ワルツファンタジア(バルナバーシュ)
5 草笛ホラ
6 ハンガリー舞曲第五番(ブラームス)
7 チャールダーシュ(モンティ)
8 ひばり
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ヨハン・シュトラウス:ラデツキー行進曲



◀️感想省略▶️



♪2025-042/♪かなっくホール-05




2025年3月24日月曜日

グリダーレミッション バリトン & テノール リサイタル

2025-03-24 @かなっくホール



今井俊輔:バリトン
上本訓久:テノール
井向結:ピアノ

愛燦燦 (上本)
いのちの歌(上本)
イヨマンテの夜(上本)
遠くで汽笛を聞きながら
エーデルワイス(今井)
雪が降る(今井)
つれない心(上本)
プジレコの漁師(今井)
静けさに歌う(今井)
夜の声!(上本)
イコシ・ファン・トウッテより「優しいそよ風よ」(2)
運命の力より「アルヴァーロ、隠れても無駄だ」(2)
カルメンより「俺はエスカミリョ、グラナダの闘牛士だ!」(二重唱)
アルルの女りより「ありふれた話(フェデリーコの嘆き)」(上本)
トスカッより「星は光りぬ」(上本)
西部の娘より「やがて来る自由の日」(上本)
トゥーランドットより「誰も寝てはならぬ」(上本)
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オーソレミオ(2)ほか

順不同。歌手も変更あり。(2)はデュエット





Tn & Br リサイタル。
300人のホールに60人強しか入っていない。
2人ともオペラで何本か聴いているし、特に今井俊輔なんか、TV番組にも出ている有名な歌手なんだけど客席はガラガラ。その中に男子(爺)は2人だけ!

要するに、今日の会は、どこでコンサートやってもついて回るような熱心なファンのおばさまばかりの身内の発表会みたいなもので、進行も、客席と会話しながら和気藹々に進んだ。
場違いだったなあ。

上本の技量には不安を感じたが今井は強力だ。
2人ともオペラで鍛えた喉は、声が殺人凶器になることを証明しようとするかのようにグリダーレ(叫び)していたよ。

♪2025-041/♪かなっくホール-04

2025年3月20日木曜日

読売日本交響楽団第140回横浜マチネー名曲シリーズ

2025-03-20 @みなとみらいホール



鈴木優人:指揮
読売日本交響楽団

ジョヴァンニ・ソッリマ:チェロ*
遠藤真理:チェロ#

一柳慧:オーケストラのための「共存」
ソッリマ:「多様なる大地」(日本初演)*
ソッリマ:「チェロよ、歌え!」#*
ベートーベン:交響曲第7番イ長調 作品92
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ソッリマ:「When We Were Trees:Leaves Postcards」*




このところ凡打が続いたが、今日は期待していた。
演奏作品はなんでも良かった。

読響@みなとみらい。
Vc独奏がなんとソッリマ!
ついでにコンマスは大好きなバイオリン界の百済観音日下紗矢子。
これだけ揃えば期待せずにおれようか。

そして期待は裏切られることなく全部が素晴らしかった。

ソッリマは何度も聴いているが、つまらなかったことは一度もない。この「全身音楽家」は今日も大いに楽しませてくれた。
しかも新しい楽しさ=作曲家としても実に好感の持てる作品を書く。もちろん現代音楽だが、自己満足に陥るのではなく、俗っぽくもなく、良い塩梅の聴き手をくすぐるサービス精神がある。

演奏家としては、もう音楽に入り込んでその精神は音楽と一体となって爆発している。

この人のドボコンを2度聴いたが、そういう古典を演奏しても傑作なのだけど、今回彼の自作を聴いて、自作自演こそ彼の真骨頂が発揮されると得心した。

指揮の鈴木優人も良かった。特にベト7は良いノリだった。
大袈裟ではない、軽くもないが、まとまりの良い演奏だった。
もちろん読響のアンサンブルは極上だった。みなとみらいでこそ味わえる響だ。

我がマドンナ日下紗矢子嬢も、いつものように背筋を伸ばした美しいフォームは眼福モノだ。

CCが終わり、最後の最後、彼女がコンマスとして1人客席に向かって笑顔で頭を下げるところまで、餡のたっぷり詰まった特上鯛焼き君を味わうことができた。

♪2025-037/♪みなとみらいホール-06

2025年3月7日金曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第768回東京定期演奏会

2025-03-07 @サントリーホール



カーチュン・ウォン:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京音楽大学

ソプラノ:吉田珠代
アルト:清水華澄


マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」







「音楽は観るものだ」が持論だ。
今日の作品など、正にスペクタクルで、これをCDで耳からのみ味わうなんて無茶だと思う(かく言う僕もたまには時計代わりにながら聴きすることはあるけど。)。

弦は16型だがCbは10本。Tympは3組+バンダにも。HrもTpも6本ずつ(バンダは4本ずつ)。とにかく大所帯。

今日は振替席で前の方だったので弦のパート内分割がよく分かった。プルトを縦に分けたり前後で分けたり色々だ。Cbまで分けているのには初めて気がついた。

ベルアップも頻繁(悲鳴をあげているように見えて気の毒な感じ。)。
バンダの数も多いが、それがRA・LA・オルガンの両側の4つの出入り口から音だけ出る。次はどこ?まるでモグラ叩きみたい。

モグラ・バンダとは別に、オルガン前に金管8本用の譜面台が置いてあるが、いつ出て来るのやら…(最後の最後!)。

独唱は立ったり座ったり。合唱もSpと一緒に最初は着座のまま歌う。いつ立つんだ?

…とまあ、観ているだけでも忙しい。
そう言えば、合唱のSP席に男子1名が謎。


演奏の方も強力だったな。
冒頭の弦のトレモロがこれ以上力入らないと言うほどの爆音。

サントリーとは思えないほど響が良かった。
演奏も全編力技の連続。
ウォンちゃんの見せる演出が心憎い。
耳も驚かせるが目も驚かせて実にスペクタクル。
暗譜で振ったのも好感。

丸11年間で9回目の「復活」鑑賞記録中、是非は別にして一番見応えがあった。

♪2025-031/♪サントリーホール-02

2025年3月4日火曜日

新国立劇場オペラ「カルメン」

2025-03-04 @新国立劇場



指揮:ガエタノ・デスピノーサ
演出:アレックス・オリエ
美術:アルフォンス・フローレス
衣裳:リュック・カステーイス
照明:マルコ・フィリベック

【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】TOKYO FM 少年合唱団
【管弦楽】東京交響楽団

【カルメン】サマンサ・ハンキー
【ドン・ホセ】アタラ・アヤン
【エスカミーリョ】ルーカス・ゴリンスキー
【ミカエラ】伊藤晴
【スニガ】田中大揮
【モラレス】森口賢二
【ダンカイロ】成田博之
【レメンダード】糸賀修平
【フラスキータ】冨平安希子
【メルセデス】十合翔子

ジョルジュ・ビゼー「カルメン」
全3幕〈フランス語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約3時間10分
 第1・2幕       95分
  休憩         30分
 第3幕1場/2場 65分





演出がAオリエになってからの新国・カルメンは全然楽しくない。無茶な読替え演出が全く意味をなしていないので、こんな設定で芝居をやらされる方は気の毒だと思う。

カルメン役のSハンキーの声が細くて迫力に欠けた。
前回のSドゥストラックの場合も同様だったが、第一声の「ハバネラ」が舞台奥から歌うので、余計に心許ない。

歌手陣は、ミカエラ(伊藤晴)を筆頭に日本人の出来が良かったな。

それはそれとして、やはり音楽の素晴らしいこと(Gデスピノーサ指揮東響)。ビゼーの音楽の、旋律の曲がり角みたいな繋ぎ部分まで魅力を感じた。


♪2025-030/♪新国立劇場-04