2025-05-18 @ミューザ川崎シンフォニーホール
沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
清水和音:ピアノ*
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83*
ベートーべン:交響曲第6番ヘ長調 Op.68「田園」
川崎も神奈川フィルにっては地元だが、東響との兼ね合いもあるのか、ミューザでの演奏会はFSMuzaや特別演奏会とみなとみらいホールの改修中に限られて、定期演奏会はなかった。
今季から、ようやく待望のミューザ定期だ。
といっても、年に3回では物足りんよ。県民ホール定期の代わりという位置付けなのだろうが、せめて5回に増やしておくれ。
その3回はすべてベートーベンが取り上げられるが、なぜか、今回だけ、ベトのPf協ではなく、ブラPf協2番がカップリングされた。好きな作品だから、これはこれで歓迎だけど、やはりベートーベンで徹底すれば良かったのに。
ブラームスのPf協は、記録にある14年以降で前回が16回目。1番と2番は8:8の互角というのも珍しい。
今日の演奏で、2番が一歩リードしたが、不思議なことに、2番の方が印象に残る演奏が多い。昨秋のオピッツ@日フィル、ゲルシュタイン@都響は、まだ記憶に新しいせいか、とても良かった。
そして、今日の清水和音の演奏もとても楽しめた。
やはり、ミューザのピアノだ。広域はコロコロを明るくころがり、中低域は重くならず、ビ〜ンと響く。
これといったヴィルトォーゾ的なPfの聴かせどころはないのだけど、べらぼうに難しいらしい。全篇がピアノ付き交響曲風でほんに聴き応えのある作品だ。
メインは「田園」だったが、今日に限っては前半がメインという印象だった。
もちろん、丁寧な演奏だし、これといった破綻もなく、水準以上の演奏だった。
ただ、みなとみらい定期ではあくまでも本格を追求して欲しいが、ミューザでは、いわば武者修行みたいなもので、普段やらないような大胆な解釈を聴かせるとか、ちょっと遊んでみてもいいのではないかと思ったよ。
今日のプログラム。とても良かったが、終わって、膨満感に襲われたよ。
♪2025-063/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-04