2025-05-17 @みなとみらいホール
尾高忠明:指揮
読売日本交響楽団
ラファエラ・グロメス:チェロ*
ドボルザーク:チェロ協奏曲ロ短調 作品104*
エルガー:エルガー:エニグマ変奏曲 作品36
(創作主題による変奏曲「エニグマ」)
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ハンナ・ハブリレッツ:聖母マリアへの祈り*
(グロメス+Vc4人)
今日の読響の第一声を聴いて、今更ではないけど、昨日の都響@サントリーとえらい違いだなと思った。
例えば、Tuttiの強奏の音を聴きながら、気がついたが、良いオケは全部の楽器の音色が聴こえ、それでいて迫力がある。アンサンブルの悪いオケは大きな音の塊くらいにしか聴こえない。
加えて、サントリーとみなとみらいじゃ勝負にならん。
で、大いに満足できたが、欲を言えば、Vc協は、どうしてエルガーをやらなかったのだろう。しばらく聴いていないので最近エルガーに渇望している。
ドボコンも悪くはないけど、後半プロと併せて考えてもエルガーでしょう…という残念はあった。
グロメスのVcには、不満が残った。
これはもうやむを得ないかもしれないが、音量が小さい。冒頭部分など、ヤニを飛ばす激しさが欲しいが、ひたすら美しく野性味に欠ける。
でも人柄が良さそうで、音楽外に魅力がある。
また、彼女のEncには痺れた。
初めて聴く作曲家ハンナ・ハブリレッツの「聖母マリアへの祈り」という作品だったが、彼女が主旋律を、同時にVcパートから遠藤真理ほか4人が伴奏を担当したVc五重奏が、なんとも美しくて、大儲けのEncだった。
メインの「エニグマ」。
中で一番有名で単独Encピースとしてもよく取り上げられる第9変奏「ニムロッド」が実は、主題、第1変奏、第14変奏に明確な形で登場するし、第6、10、12変奏でもそれらしい旋律の変形が聴こえてくるね。それを探しながら聴くのは楽しかった。よく考えられた謎解きだよ。
♪2025-062/♪みなとみらいホール-011